市民の夜道を照らす。イギリス発、アプリ一つで呼び出せる街灯ドローン

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最先端のドローンテクノロジーを活用したユニークなサービスが、今度はイギリスで生まれた。かつては軍事用偵察機だったドローンだが、2015年を皮切りに数多くのテクノロジーと融合され、現在ではあらゆる業界で活用が進んでいる。その分野はデリバリーや建設、アート、スポーツ業界など多岐に渡っており、新たなドローン市場ビジネスは勢いを増すばかりだ。

今回初の試運転が行われたのは、イギリスの保険会社、Direct Lineが開発を手がけた照明搭載型ドローン「Fleetlights」だ。個人向けに特化したこの商品、アイデアの発端は消費者からのリクエストだという。

「Fleetlights」は、道路に十分な街灯が設置されていない地域に住む人々が、安全で快適に夜道を歩けるようにと設計されたもので、アプリ一つで呼び出しが可能だ。深夜の帰宅時や街灯のない山道を走行する際など、ユーザーが必要なときに必要な地点までのみ利用できる。目的地に到着後はアプリを通じてサービスが完結したことをユーザーに確認し、ドローンが去っていく仕組みとなっている。

「Fleetlight」は基礎版から上級版まで用意されており、徒歩、自転車、車など対象物の速度に合わせてドローンと照明の数が変化する。地上7メートルの高さまで焦点を合わせてスポットライトのように対象物を照らすことが可能で、適切に照らしているかどうかを「Fleetlights」自身が確認するため、道の少し先に配置される。

また、稼働時の消費電力も最小限になるように設計されているほか、ユーザーの位置を知らせるGPSは現時点で半径8メートル範囲をカバーすることができ、将来的にはその精度はさらに増すという。

このコンセプトはまだβ版ではあるが、初となる試運転は、照明がなく危険な田舎道として有名なイギリスにあるペットワースという町で行われ、十分に機能した模様だ。開発にはオープンソーステクノロジーが利用されている。

その呼び名さえも近未来的な響きがしてならない、空中街灯「Fleetlights」。街灯のない田舎道だけでなく、遭難に会った人々の捜索や電気インフラが整っていない途上国の地方部など、活躍の場は広がりそうだ。

また、このドローンを保険会社のDirect Lineが開発したという点も面白い。保険会社にとっては保険加入者の事故リスクを減らすことが本業の利益に直接つながるからだ。

これからも続々と登場するであろうドローンテクノロジーというイノベーションから今後も目が離せない。

【参照サイト】Fleetlights