ゲームアプリ課金がマイクロ融資に。開発者も途上国の人々も幸せになる「Play Seeds」

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今や「毎週30億時間ほどの時間をゲームに費やしている」と言われるほど、スマホゲームは私たちの生活に浸透している。しかし、実際にゲームに課金をしているユーザーはどのくらいいるのだろうか? Swrveの調査結果によれば、ゲームに課金をしているユーザーは全体のわずか0.19%というデータもある。ゲームアプリ開発者らの多くが、課金をしない99%以上のユーザーにどうやって課金してもらうのかに日々頭を悩ませているのだ。

そんな課題に、ソーシャルグッドな切り口から解決策を与えるユニークな仕組みが登場した。それが「Play Seeds」だ。Play Seedsは、アプリ内の課金を通じて発展途上国の人々にマイクロ融資をできるようにするサービスだ。ゲーム開発者はPlay Seedの配布するSDKかAPIを利用することで、20分もあればこの仕組みを自身のアプリに導入できる。導入は無料で、Play Seedsを埋め込むだけでアプリの収益は33%も改善されるという。

一方のゲームユーザーは、Play Seedsが導入されたアプリ内で課金をする際、その一部が経済的自立を目指す発展途上国の人々向けの「マイクロローン」という少額融資に充てられることで、ゲームを楽しみながら遠くにいる人々を支援することができる。

アプリ内課金によって発生したお金はメールを介し、ケニヤをはじめとする開発途上国のマイクロローンの借り手に直接送られる。そして、融資した金額は実際の利子とともにゲーム内の通貨としてユーザーに返済される。Play Seedsが導入されたアプリでは、ユーザーは58%も課金ユーザーになる可能性が高まるとのことだ。

例えば、ユーザーがアプリストアで10米ドルの課金を行った場合、3米ドルがアプリストアへ、2米ドルがマイクロローンへ、そして1米ドルがPlay Seedsへとわたり、残りの4米ドルがアプリの開発者へと入る仕組みだ。

(※写真:PlaySeedsより)

ユーザーはゲーム内で課金する際、自身のお金が発展途上国の持続可能な援助に貢献していることを知らされる。また、Play Seedsには共有機能もあり、ユーザーは「ゲーム内課金を通じて発展途上国を援助する」という体験を友人にシェアすることで、より多くの人々にマイクロローンへの参加を促すこともできる。

Play Seedsは「発展途上国の人々の援助」というソーシャルグッドなコーズをフックとして、ユーザーが課金をするとその一部がゲームのデベロッパーに還元されるというモデルにすることで、ゲームで収益を稼ぎたいデベロッパーがよりこの取り組みを導入するようにインセンティブを設計しているところが秀逸だ。

「アプリ内課金を増やしたいゲーム開発者」と「ゲームをしながら社会貢献もしたいユーザー」、そして「教育や経済的自立のためにマイクロローンを必要とする途上国の人々」という三者全てがハッピーになる仕組みになっている。

普段通りゲームを楽しみながら、遠い国の誰かを助けることもできるのであれば、継続的な援助もそう大変なものではないように思えるだろう。Play Seedsによって人々の寄付へのハードルが下がり、より気軽なものとして日常生活に浸透していくことが期待される。

【参照サイト】PlaySeeds