言葉の壁よ、さようなら。15カ国語以上の翻訳が可能なイヤホン&アプリが登場

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世界には、複数の言語を公用語としている国や、多民族国家のために幼児期の段階から外国語教育を取り入れているという国がたくさんある。他国と比較して外国語教育が遅れていた日本でも、グローバル化が進むにつれ徐々に流れは変わりつつあるものの、外国語習得の道のりはなかなか険しい。大人になればビジネスなどで外国語が必要となる場面が増えるのとは裏腹に、言葉を習得する難易度が上がるいっぽうとなる。

そんなときに頼れるのが、最新のテクノロジーを駆使した自動翻訳サービスや翻訳アプリなどだ。今ではグーグルをはじめとして多くの企業が翻訳サービスを提供しているが、今度はアメリカで彗星の如く現れたスタートアップ企業が15カ国語以上の翻訳をほぼ同時通訳できるという画期的なアプリとイヤホンを発表し、話題を呼んでいる。

ニューヨークに本拠を置くWaverly Labsは2014年に設立されたばかりのスタートアップ企業だ。ウェアラブル技術と翻訳機を組み合わせた商品の開発を手がけている。同社が新たに開発したのが、言語翻訳ツールPilot Speech Translationアプリとそれに付属する Pilotスマートイヤホンだ。

Pilot Speech Translationアプリは、音声とテキストの2種類のバージョンがあり、すでに5ヶ国語(フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、英語)の自動翻訳が可能となっている。その後は、さらに7つの言語(ドイツ語、ヒンディー語、ロシア語、日本語、アラビア語、韓国語、北京語)を追加し、将来的には15カ国語以上の自動翻訳を可能にする予定だ。

そして、今年の夏に発売される世界初の「Pilotスマートイヤホン」を使用すれば、異なる言語を話す人々がほぼリアルタイムで会話をすることができるのだという。アプリからBluetooth経由で接続されたイヤホンへ、翻訳された音声が届くという仕組みだ。会話を行う人々は、Pilotスマートイヤホンを着用するか、アプリのスピーカーフォンを使用する。現在、スピーチと音声翻訳の遅れは数秒間で、Waverly Labsチームはその誤差を減らすために開発を続けているという。アプリは機械学習を使用するため、時間の経過とともに翻訳能力が向上していく。

(※写真提供:Waverly Labs

このイヤホンとアプリにある5ヶ国の音声言語がセットで価格は249米ドル。2017年秋頃には、さらに10言語を有料で追加可能だ。

バベルの塔という物語に「かつて全ての地は、同じ言葉と言語を用いていた。しかし神の裁きにより、世界中に多様な言葉が存在する結果となった。」という説がある。この物語の真偽は不明だが、たった一つの惑星にこれだけ多様な言語が存在するがゆえに、コミュニケーションの幅が狭められているという事実はある。

この商品が広く実用レベルで普及したら、実質的に言葉の壁はなくなり、世界はより近い存在になるのではないだろうか。そして、お互いを理解できるようになり、これまでに想像もしなかった国や人々と出会い関わり合える。また、旅行や留学だけではなく、ビジネスや政治においても国同士の距離間が縮まり、より良い未来へと繋がっていくのではと想像する。完全版のリリースがいまから待ち遠しいアイテムだ。

【参照サイト】Waverly Labs