生徒の代わりに登校するアバター。子どもの世界を広げ、孤独を癒す

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病気のため長期間登校することができない生徒は孤独になりがちだ。外の世界と接触する機会が減ると気分の落ち込みが激しくなるだけでなく、一度遠ざかった場所に再び戻るのも難しくなることがある。

実際に学校に行かなくてもクラスメイト達と交流したり授業に参加したりできるよう、ノルウェーの会社No Isolationが開発したのは、生徒の化身となって登校してくれるアバター、AV1だ。このアバター、スマートフォンやタブレットで遠隔操作できるため、生徒は家や病院にいながら自分が実際に学校にいるかのような体験ができる。

AV1は持ち運びが簡単でどこにでも設置でき、カメラ、スピーカー、マイクロフォンが搭載されている。360 度あらゆる方向を向けるので、クラス全体を見渡しながら様々な人とコミュニケーションをとることが可能だ。またAV1についているライトを点滅させることで、手を挙げたいときにはそれを意思表示できる。生徒があまり交流したいと思わないときも無理をする必要はない。ライトを青く光らせれば、今はひとりで静かにしておきたいという思いを周囲に伝えられる。

(※写真:No Isolationより引用)

病気と闘っているとどうしても行動範囲が狭くなりがちだが、このアバターを使えば広い世界と触れ合うことができて気分転換になる。再び登校できるようになったときも、普段から見知っている友人や先生がいれば復帰しやすいだろう。2016年8月に製品が開発されて以降、多くの生徒がAV1を闘病生活の支えにしている様子がウェブサイトで公開されている。

病気に限らず生徒が登校を止める理由は様々であり、学校に対する思いもそれぞれ違うことだろう。ただ、もし子どもが少しでも学校に気持ちを残しているのならば、AV1の利用はひとつの有効な選択肢だ。人々の賑わいや温もりに触れ、離れても消えることのない空間があるのだと手ごたえを感じられたら、人はそれを力にして進むことができる。AV1はその一助になるのではないかと思う。

【参照サイト】No Isolation

(※写真提供:No Isolationより)