ストックホルムに誕生した、世界初となるリサイクル品だけのショッピングモール

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週末のうちの一日は、ショッピングモールへ出かけるという人も多いのではないだろうか。一箇所でさまざまな用事を終えることができて非常に便利なショッピングモールだが、それは同時に大量生産・大量消費型ライフスタイルの象徴でもある。

しかし、そうした従来のモールの概念を覆し、環境に優しく持続可能な消費とライフスタイルのありかたを提案するショッピングモールがスウェーデンに誕生した。それが、ストックホルムの西側に位置するEskilstuna市にオープンした「ReTuna」だ。

ReTunaは、世界初となる、リサイクル品やアップサイクル品を取り扱う店舗だけを集めたショッピングモールだ。新しいものを作って売るのではなく、既存の製品や資源を有効活用することで無駄な生産と消費を無くすという新たなビジネスモデルに挑戦している。2015年にオープンしたこのモールは、いまでは1日平均600-700人の客が訪れ、週7日営業しているという。

(※画像:ReTuna Återbruksgalleriaより引用)

ReTunaは自治体によって運営されており、衣服、家具、家庭装飾品、家電製品、家庭用品、玩具など15種類の店舗が入っている。また、教育プロジェクトの一貫としてカンファレンスルームやDIYのショールームなども併設されているほか、地元のスタートアップ企業や職人のためのスペースも提供しており、地域経済の活性化にも一役買っている。モール内には有機食品を中心としたカフェやレストランも揃っており、買い物途中の休憩にオーガニックコーヒーや食事を楽しむことができるのも魅力的だ。

さらに、利用客は、買い物だけではなく不要になったものをモールに置いていくこともできる。それらの一部はリサイクルされて新たな商品に生まれ変わり、再びモール内の店舗で販売される。

海外ではリサイクルショップの他にも街中にリサイクルや寄付用のボックスが設置されており、住民たちはそこに不要となった衣類や小物などを置きにいく。しかし、これらの膨大な不用品の回収作業は自治体にとって大きな負担でもなる。これらの不用品回収にかかる作業時間やコストを削減し、新たな商業機会すらも生み出しているReTunaは、スウェーデン政府にとってもありがたい存在だ。

ReTunaはショッピングモールという場所を再定義し、人々に持続可能な消費と暮らしの在り方を提案するショールームとしても機能している。環境はもちろんだが、店舗やそこに暮らす人々をも幸せにするこの素晴らしいアイデアは、これからますます世界に広がっていくに違いない。

【参考サイト】ReTuna