ネズミが地雷を駆逐する。においで危険を察知するHeroRAT

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現在、世界では60以上もの国が未だに地雷やその他爆発性物質の危険にさらされている。地雷の存在は人命にかかわるのはもちろんのこと、それらが埋まっている区域は一切使用できなくなるという問題もある。土地を有効活用できないと開発面および経済面での不利益が大きい。地雷の問題を抱える国の多くは途上国であり、地雷を除去しようにも地雷探知を行う人材やノウハウは諸外国に頼らざるを得ず、結果として作業に時間がかかりすぎるうえコストも高いという課題があった。

タンザニアに本部を置くNPOのAPOPOは、独自の「地雷探知ネズミ」を使ってよりスピーディーかつ安全に地雷除去を行う方法を確立した。地雷探知ネズミとは、地雷除去のための特殊な訓練を受けたネズミのことで、審査をパスしたあとはその優れた嗅覚を活かして実地で地雷を探り当てる。

ネズミを使う利点としては、体重が軽いため実地に放しても地雷を作動させることがない点、どこでも調達しやすい点、飼育費が安く輸送も簡単である点などが挙げられる。

また鉄くずや硬貨などにも反応してしまう金属探知機とは異なり、爆発物の臭いにのみ反応するよう訓練されているため短時間で作業が済む。金属探知機であれば25 時間かかる場所が、このネズミを使えばたったの20分で探索が終わるという。

現在APOPO はアンゴラやカンボジアなど数か国に活動の幅を広げ、約10万個の地雷および不発弾の除去に成功している。その結果2,100万平方メートルもの土地が安全に開放され、90万人が地雷の恐怖に怯えることなく土地に戻ることができている。

ネズミの優れた嗅覚を活用できる場面は地雷除去以外にも数多くあるという。APOPOではすでに結核菌の探知にもネズミを用い始めており、さらにサルモネラ菌の探知や災害時などの人命救助にも活かせるのではないかと見ている。ネズミというと数ばかり多くて不潔といったネガティブな印象を持たれがちだが、こんなにも人類に貢献してくれるのであればその価値も見直されるのではないだろうか。

【参照サイト】APOPO