ぼくもわたしも配達係。ドイツ生まれの環境に優しいソーシャルデリバリー「TiMMi」

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今日の私たちの生活に必要不可欠となっているのが、いつも迅速に荷物を届けてくれる便利な配送サービスの存在だ。オンラインショッピングユーザーの増加もあって荷物の輸送量は年々増加しているが、それに合わせる形でITやロボットを駆使した輸送の合理化も進められており、近い将来はドローンによる配送サービスの実用化も考えられるなど、輸送分野の進展は著しい。

その一方で、輸送量の増加は道路を走る車両の増加にもつながっており、CO2の排出をはじめとする環境への負荷を生んでいることも忘れてはならない。

この輸送サービスの分野に、人々の力を利用してよりエコで効率的なシステムを作ろうとしているのが、ドイツのライプツィヒに本拠を置くスタートアップのTiMMi Transportだ。同社はライプツィヒ市内において、徒歩、自転車、車によるソーシャルデリバリープラットフォームの構築を始めている。

TiMMi Transportは、目的地への移動を既に予定している人に荷物を配達してもらうというサービスだ。相乗りサービスの荷物版と言えば分かりやすいだろうか。これにより、小売店や消費者は独自に配達を手配する必要がなくなる。同社は既に地元の事業者と提携しており、TiMMi ToGo、TiMMi ToHelp、TiMMi ToTravelという3種類のパッケージを用意している。

TiMMi ToGoは荷物を運んでほしい人々と荷物を運べる人をつなぐサービスで、荷物の配達を請け負う人には金銭も含めた様々な形でリワードが提供される。リワードはサービスの重要な部分だが、その内容は依頼人の裁量に任されている。すべての配送はTiMMiのウェブサイトで記録、トラッキングされており、安全に管理されている。

TiMMi ToHelpはチャリティで、ボランティアプロジェクトや難民向けのグッズやサービスの運搬を支援するというものだ。予算が少ないボランティアや、命からがら祖国を逃れてきて困窮した人々にとって非常に心強い味方となる。

そして現在開発中のTiMMi ToTravelはより長距離の輸送向けのサービスだ。TiMMiの基本サービスは無料だが、有料のプレミアムオプションも追加される予定だ。

TiMMiが構築するPeer to Peerのソーシャルデリバリーサービスは、輸送業界が生み出す環境への負荷を大きく低減するのに役立つ。同様のアイデアを国際輸送に発展させるテストも既に始まっており、世界中の起業家らが同様のアイデアを各地で実行に移し、協力しながらお互いのネットワークをリンクさせることができれば、より遠くの多くの人々に配送できるサービスを構築することも可能だろう。

出張や旅行などをはじめとする人々の移動を輸送インフラとして機能させることができれば、輸送に必要なコストも車両も減らすことができ、ユーザーはもちろん社会や自然環境にとっても大きなメリットがある。持続可能な未来の輸送のありかたは、人々の移動というアナログなインフラと、人々を効率的に結びつけるテクノロジーとの掛け合わせに答えがありそうだ。

【参照サイト】TiMMi Transport
【参照サイト】Social Impact Lab TIMMI TRANSPORT