寄付も毎月定額でする時代。毎日25セントを好きなテーマに自動で寄付できる「Give One」

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地震や洪水などの自然災害や、最近ではトランプ氏による移民政策など、社会を揺るがす大きな問題が起こるたびに人々はその問題に心を痛め、一時的に寄付活動が盛り上がる。しかし、時間の経過とともに人々の関心は薄れていき、ほとんどのチャリティ活動には永続性がないのが現状だ。

社会問題を解決するためには一過性で終わらない継続的な支援が重要だが、あらゆる出来事が目まぐるしく起こるなか、一つの課題に対して人々が関心を保ち続けるのは難しい。この問題を解決するべく、人々がより永続的に寄付をできる仕組みを構築できないかと開発されたのが、ニューヨーク発の寄付サービス「Give One」だ。

Give Oneは、自分が関心のある社会課題の解決に取り組んでいるNPO団体に、毎日少額の金額を自動で寄付できるサービスだ。利用方法もいたってシンプルで、ユーザーはサイト上で「教育・芸術」「環境」「ホームレス・貧困」「平等」「健康・救済」「暴力・いじめ」という6つのカテゴリーから寄付したいテーマを決めて、次に寄付したい金額を1日25セント、50セント、1ドル、2ドルという4つのプランから選択し、カード情報を入力するだけでよい。これだけで、後は毎月自動的に設定した金額が引き落とされ、寄付できるという仕組みだ。

月額定額制の音楽配信サービスのような少額のサブスクリプション形式をとっているため、人々はチャリティに参加しているという意識を強く持たずとも、永続的に社会課題の解決に貢献できるのだ。

皆さんのスマートフォンの中にも、毎月ほとんど利用していないにも関わらず、解約するのが面倒だからという理由で少額のお金を払い続けているアプリがあるかもしれない。Give Oneはまさにそのような感覚で、お金を無駄遣いすることなく社会のために役立てることができるのだ。

Give Oneに登録されるNPO団体は四半期ごとに変更され、ユーザーも支援したい団体をいつでも変更することが可能だ。そして月に一度、寄付金によって行われた支援活動に関する情報をNPO団体からメールで受け取ることができるため、自身の寄付がどのように問題の解決に貢献したのかも知ることができる。

また、Give Oneはテクノロジー業界とも密に繋がっており、アプリのプラットフォームはKickstarterの共同創業者、ペリー・チェン氏が開発したチャリティプロジェクト「Dollar a Day」のオープンソースコードを利用して開発されている。今後は他のNPO団体らもこのシステムを使用できるように、独自のコードベースを公開する予定だという。

Give Oneは4月のサービス開始以降、既に約100名のユーザーが利用しており、将来的には1日平均1ドルを寄付するユーザーを2,740人獲得し、年間100万米ドル(約1億円)の寄付を目指しているという。

さらに、Give Oneはユーザーに対して寄付だけではなくボランティアの機会も提供している。例えばニューヨークでは地元のNPOが実施している週末ボランティアにサイト上から参加申込ができるようになっており、興味があるユーザーはお金だけではなく時間と体も使って問題の解決に取り組める。

一日あたりの金額は少額でも、一年間毎日寄付し続ければ、それは積もり積もって大きな額となる。そしてGive Oneのユーザー数が増えれば、そのインパクトはさらに大きなものとなり、社会に還元されていく。

「支払いに抵抗感がない程度の少額を毎月定額で支払ってもらう」という、音楽配信やモバイルアプリの世界で大きな成功を収めたサブスクリプションモデルを、人々に役立つ「寄付」という分野に適用したGive Oneは、従来の寄付の在り方を大きく変えうる可能性を秘めている。

【参照サイト】Give One