大学キャンパスを走る無人電気バス。ベルリンでテスト走行開始

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ベルリン医科大学シャリテ(Charite)、ベルリン交通とベルリン州が、2018年春からベルリン医科大学内で無人電気バスのテスト走行を開始すると発表した。

無人運転は長い間、人類の夢だった。その夢を実現するべく、来年からテスト走行が行われる。

このテスト走行プロジェクトの目的は、無人運転とその公共交通での利用の仕方について、「未来の都市近距離交通において無人ミニバスはどのような役割を果たせるか?」「無人自動車は利用者にどのように受け入れられるか?」という2つの大きな問いに答えることにある。環境・自然保護・建設・原子力安全省も当プロジェクトを支援している。

テスト走行では、ベルリン医科大学の2つの大きな敷地内を4台の無人電気バスが決められた停留所を通りながら3つのルートで走行する。最高時速は20㎞。

大学キャンパスを走る無人電気バス

Image via Jörg Carstensen

ベルリン医科大学の敷地は広大で一般の交通道路からも隔てられているため、テスト走行に適している。敷地内には車道歩道や信号があり、人が歩き、自転車や自動車、トラックやバスも走行するため、ベルリンの市内交通とよく似ている。また、医科大学であるため、通行が優先される救急車も通行する。無人電気バスに求められる課題は多い。

大学キャンパスを走る無人電気バス

Image via Jörg Carstensen

今回のプロジェクトは3つの団体が役割を分担するのが特徴だ。ベルリン医科大学は道路と充電装置を提供する。ベルリン交通は無人運転について担当し、公共道路での利用や受入れについて研究していく。そしてベルリン州はベルリン医科大学と共に、無人運転バス利用の受け入れとさらなる実用面について調査していく。

ベルリン交通の財務・デジタル化・セールスの幹部であるへーネッケ氏はこう語る。「ベルリンは、世界で初めて電気を使った路面電車が走り、ドイツで一番最初に地下鉄ができた街だ。そして、これからの未来、この無人電気バスのプロジェクトを通してベルリンでの生活がもっと豊かになるように、最新技術と共に更に魅力的な都市交通を目指していく。」

東西ドイツ分裂、再統一という世界でも稀に見る歴史を持つベルリン。世界で最も持続可能な都市の一つとしてどのように新たな未来を作っていくのか。今後の展開に期待したい。

【参照サイト】ベルリン医科大学シャリテ
(※画像提供:BVG/Jörg Carstensen)

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