新学期や新しい環境への不安を拭い去ってくれるメッセージアプリ「Shine Text」

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「9月1日問題」という言葉を聞いたことがあるだろうか。9月1日問題とは、夏休み明けの9月1日に、18歳以下の児童生徒の自殺者が最も多くなる現象のことだ。過去約40年間において調査されたこのデータは、内閣府の平成27年版自殺対策白書で公表されている。

子供たちや若者の自殺を防ぐには、家庭や学校、そして地域の連携が重要だが、その一つの目安としてどの時期により注意深く児童生徒を気にかけるべきなのかという対策のために調べられたのがこのデータだ。

児童生徒の自殺者が増える傾向として、夏休み明けの9月1日のほかにも春休みやゴールデンウィーク明けなど、学校の長期休暇明けの直後が多いというデータが出ている。その理由として、この時期は生活環境の大きな変化や新しく学校が始まることへのプレッシャーやストレスが生じやすいためだと考えられている。そのため、特にこのような時期は児童生徒への見守り強化や個別相談などを行い、自殺へと向かう生徒たちをしっかりと食い止めるための対策が必要とされている。

そんな生徒たちの憂鬱な気持ちを前向きな気持ちへと変化させてくれるアプリがアメリカにある。「Shine Text」というアプリがそれだ。Shine Textにサインアップをすると、月曜日から金曜日までの5日間、毎朝9時頃に、気持ちを前向きにしてくれるメッセージやリサーチ関連の記事、また今日はどのような行動をしたらよいかなどのアドバイスやヒントが携帯電話に送られてくる。

これらの毎日届くメッセージは、ユーザーが感じるストレスは普通のことであると感じられるように設計されており、取り残されてしまうのではないかという不安を管理する方法や自分らしくいられる方法、ポジティブな気持ちでいられる方法などを伝授してくれる。

Shine Textの開発元であるShineは、学校でのプレッシャーはどの年代においても常にあり、それは自分が完璧でなければならないというプレッシャーにより起きていると語る。

「自分の服装は変じゃないか?」「うまく新しいクラスに馴染めるか?」「新しい友達はできるか?」といった不安は実は誰にでもあることで、みんなが同じような思いを抱えながら新学期を迎えているということを忘れないでほしいという思いを込めてこのアプリは開発されたのだ。同社はこのアプリが新学期や長期休暇のあとに学校へ戻る生徒たちの憂鬱な気分やストレスを少しでも和らげサポートできることを願っている。

そして、実際にこのShine Textを利用した93%のユーザーが、以前よりも自分に自信が持てるようになり、毎日に幸せを感じれるようになってきているとポジティブな反応を返している。

さらに同社は今月15日まで「フリップサイド」という短期キャンペーンも展開しており、小さなカード上にユーザーの気持ちを代弁した不安な気持ちを記載し、そのカードを裏返すと「その気持ちが起こるのはなぜなのか?」という想いの答えを裏側で回答してくれるというユニークな試みも行っている。

現在すでに50万人もの登録者を抱えているというShine Textの存在は、生徒たちへのサポートだけではなく、これだけたくさんの人々が同じような悩みを抱え何かしらの救いを求めているという事実の裏付けでもある。

大人でさえも新しい環境というのはストレスを感じるもの。ましてや多感な時期である若者が、これらの不安により学校に行きたくないという気持ちになるのはとても正常なことだ。そういった若者が前向きな気持ちになれるこのようなアプリを有効活用し、9月1日問題の原因となるような問題が少しでも減少してくれればと心から願う。

【参照サイト】Shine