ロンドン発、子供とともにサイズが成長していくサステナブルな子供服「Petit Pil」

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我が子の洋服選びは親にとって楽しみのひとつだ。しかし、数ヶ月ごとに身体がぐんぐん成長する子供服の費用は意外にばかにならない。調査によれば、子供が3歳になるまでに親が費やす子供服の平均額は20万円を超えるとされており、ほとんどの子供が生まれてからたったの2年間で7サイズ成長するという。

また、サイズが変わるたびに新しく買い替える必要がある子供服は、廃棄物や水の消費、炭素排出といった様々な環境負荷も決して小さくない。

そのような子供服業界の浪費を少しでも減らすべく、ロンドンの大学院生ライアン・ヤシンが発表した子供服ブランド「Petit Pli」が、世界で最も先進的な子供服として話題を呼んでいる。

「折り紙」からヒントを得て製作されたPetit Pliは、防水加工が施され洗濯が簡単にできる独特のプリーツ生地で作られており、軽量でありながら耐久性をしっかりと兼ね揃えた洋服に仕上がっている。リサイクルも可能なこの子供服は、驚くことに生後3ヶ月から3歳まで着用できるというのだ。

Petit Pliの衣類は負のポアソン比を採用しており、この比を持つ素材を使用することで同時に2つの方向に洋服を拡大することができる。この手法により、3歳までの子供の成長に合わせて服の生地が伸びる仕組みとなっている。

Petit Pliの設立者であるライアン・ヤシンは大学院で航空工学の学位を取得しており、そこで学んだ科学的原則を活用し、子供の成長と共に洋服のサイズが変化するこのPetit Pliの構想を生み出した。Petit Pliは、2017年度の英国ジェームスダイソン賞も受賞している。

ヤシンが発表したPetit Pliのデザインは、世界的に有名な日本デザイナーであるイッセイ・ミヤケのモデルを参考にしており、そのデザイン性に加え子供たちができるだけ長い間この洋服を着ることができるよう耐久性を強化したという。現在ヤシンは英国の大手小売業者と数ヶ月以内に店頭でこの子供服を販売する方向で話を進めている。

Petit Pliは子供が大きくなるたびに新しい服を買う必要もなく、なおかつ廃棄を減らすこともできる、環境にも経済的にも優しいサステナブルなファッションだ。これまでにも子供洋服の大量消費・大量生産の問題を解決するため、さまざまな企業らが子供服のシェアやレンタル事業などを展開してきたが、服のサイズ自体が変わっていくことで必然的に消費の数を減らし、この問題を解決していくというPetit Pliの視点は、とてもユニークでソーシャルグッドなアイデアだ。

【参照サイト】Petitpil

(※写真:Petit Pliより)