泊まるかわりに寄付をする。被災した物件だけを集めたAirbnb「ARRIBA Mexico」

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2017年9月19日、メキシコでマグニチュード7.1を観測する大地震が発生した。メキシコ政府の発表によると、この地震による死者は333人、被災した建物や家屋は11,000棟に上るという。

こうした自然災害が起こるたびに、世界最大の民泊サイト「Airbnb」は被災者に無料で自宅を貸し出すなどの取り組みを積極的に行っている。しかし、メキシコの広告代理店Anonimoは、Airbnbとはまた少し違ったアプローチで被災者を支援するためのサイト「Arriba Mexico」を立ち上げた。

Arriba Mexicoは、一見するとAirbnbのウェブサイトとよく似ている。しかし、Airbnbと大きく違うのは、サイトに掲載されているのが思わず泊まりたくなるような美しい部屋の写真ではなく、地震で破壊された家屋の写真だという点だ。

また、それぞれの写真には「ロマ地区近辺でのロフトの賃貸」や「チアパス中心部での滞在」といったタイトルが付けられており、クリックするとその施設の説明と一泊あたりの料金を確認することができる。ユーザーは、滞在する宿泊施設と宿泊数を選択し、合計金額を支払う。

支払われたお金は全額寄付金として、災害救援慈善団体であるCANEDAに送られる仕組みになっている。つまり、被災する前の建物の一泊分の料金単位で、被災地に寄付することができるのだ。

この試みの最終的なゴールは、集めた寄付金を使って、メキシコシティ、プエブラ、オアハカ、チアパスの最も被害の大きかった地域の住宅を再建することだが、寄付金の一部は仮設シェルターの建設にも充てられた。現在、合計寄付額は664,940米ドルに達している。ARRIBA MEXICOを通して、世界中の多くの組織、政府、慈善団体が、メキシコの人々の生活再建のためにお金と時間を寄付しているのだ。

ARRIBA MEXICOは、近年の民泊の人気の高まりに伴って世界中で利用者が増えているAirbnbを模している。Airbnb上で部屋を予約するような感覚で寄付ができるという点がユニークだ。国内だけでなく、国外からも寄付を集めやすくしているこの試みは、遠く離れた場所に住む人々のことを思い、支援するきっかけを与えている。

自然災害は突然起こり、事前に防ぎようのない被害をもたらす場合も多い。だからこそ、実際に災害が起きてしまった後にどのように人々を援助するかはとても大事だが、ARRIBA MEXICOのアイデアは、より多くの人々に支援を促すための方法はまだまだたくさんあるということを教えてくれる。

【参照サイト】Arriba mexico