HSBC、2025年までに11兆円をサステナブル投融資へ

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世界が直面するあらゆる社会問題を解決するためには、何が必要だろうか。テクノロジー、デザイン、サイエンス。課題解決のアプローチは様々だが、その中でも最も強力なパワーを持つもの。その一つが「金融」だ。より多くの資金が社会をよくするためのプロジェクトに流れていけば、テクノロジーもデザインもサイエンスもより早く、より広く社会に実装されて、課題解決に近づける。

イギリスを拠点とする世界最大級のメガバンクHSBC(香港上海銀行)は、2025年までに1000億米ドル(11兆円)を持続可能な社会の実現に向けた投融資にあてることを決定した。

HSBCはこれまでにも環境問題に対して数十年にわたって取り組んできた企業だ。実際、この数年間でも企業としてのエネルギー消費を13%削減し、水使用量、炭素排出量も共に9%削減している。

HSBCは今回、国連が設定したSDGs(2030年までの持続可能な開発目標)実現に向けて5つのコミットメントを公表したが、その核となるのがこの1000億米ドルのサステナブル投融資だ。その他のコミットメントの中には2030年までに自社の調達エネルギーを100%再生可能エネルギーにすること、石炭火力発電所や石炭鉱山への投融資の引き揚げの継続なども含まれる。

グループの最高経営責任者を務めるスチュアート氏は「これまでにもHSBCは世界中で環境に優しいインフラを作るプロジェクトに投資してきた。今回の1000億米ドルのコミットメントは低炭素社会を目指すということがいかに大きなスケールの挑戦であるかを知らしめる役割もある。我々はそれに挑戦する公的機関や企業にとっての最高のパートナーでありたいと考えている」と述べている。

日本円にして10兆円を越える膨大な資金が「持続可能な社会、低炭素社会を目指す活動にのみ使われる」というのは非常に大胆で画期的だ。また、今回のコミットメントは企業の価値観や社会に対するメッセージを伝える素晴らしい手段でもある。

HSBCが同社の大規模な運用資産やネットワークを活かして世の中のお金の流れをよりサステナブルな方向へと移行していくことで、世界中のソーシャルグッドなプロジェクトや研究活動、持続可能なインフラ構築はさらに加速することだろう。

【参照サイト】HSBC to help combat climate change with a $100 billion boost for sustainable financing