コワーキングスペースのWeWork、今後5年で1,500人の難民を雇用へ

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2010年の創業ながら既に世界150都市以上にサービスを展開しており、時価総額2兆円を超えるユニコーン企業として知られる、米国ニューヨーク発のコワーキングスペースプロバイダー、WeWork(ウィーワーク)。2018年2月からは東京でのサービス開始も決まっており、日本でも話題を呼んでいる。

そのWeWorkが11月14日、新たに今後5年間で1,500人の難民を雇用する計画、WeWork Community Refugee Hiring Commitmentを公表した。プログラムはまず米国と英国でスタートし、徐々に世界中に広げていく。

シリア内戦などをきっかけに世界中で難民危機が表面化するなか、WeWorkは2017年のはじめに難民支援に取り組むIRC (International Rescue Committee:国際救済委員会)と提携し、ニューヨークで50人の難民を雇用するパイロットプログラムを開始。採用した難民の定着率は95%を超え、プログラムは見事に成功を収めた。

今回公表されたコミットメントは、その取り組みをさらに世界中へと拡大させるものだ。IRCだけではなくTent Partnership for RefugeesやBreaking Barriersなどその他のパートナーとも連携しながら、難民の雇用を進めていく。

WeWork Community Refugee Hiring Commitmentのユニークな点は、その取り組みがWeWorkだけにとどまらないところだ。WeWorkは同社のコワーキングスペース会員となっている全世界の20,000社以上の企業や個人事業主に対してもプログラムへの参加を呼びかけており、自社と同様にこれらの会員による難民の雇用も今後5年で1,500人を目指す。WeWorkのコミュニティ全体で3,000人の難民に新たな仕事を生み出す計画だ。

また、難民に対しては言語やスキルに関するトレーニングプログラムやメンターシッププログラムを提供するほか、WeWorkコミュニティ内での就職フェアやボランティア機会なども提供し、WeWork会員企業らによる難民の採用も支援する。

WeWorkはこのコミットメントの発表に先立ち、前週には今後5年で1,500人の退役軍人を雇用する計画も発表しており、コミュニティへのアクセスを一部の起業家や企業だけではなく、あまねく人々へと広げようとしている。

WeWorkは「ただ生きるためではなく、豊かな人生を送るために働ける世界を創造する」というミッションを掲げており、創業者のミゲル・マッケルビーらはウェブサイトの中でWeWorkが目指す世界について下記のように語っている。

2010 年に WeWork を始めた時、私たちは美しいシェアードオフィススペース以上のものを創りたいと考えました。それはコミュニティです。『me』という個人として参加しながらも、より大きな『we』の仲間になれる場所。収益だけでなく、個人の充足感を尺度として成功を定義し直す場所。コミュニティは私たちにとっての触媒です。( WeWork Mission より引用)

自らの居場所を失った難民にとって、WeWorkというコミュニティは新たな家であり、新たな家族であり、新たな人生を生きる場所でもある。WeWorkの”We”という言葉には、誰一人置き去りにすることなく、この世界を生きるみんなで一緒によくなっていこうという力強い意志を感じる。

【参照サイト】WeWork Community Refugee Hiring Commitment
【参照サイト】WeWork Connects With Refugees Seeking a Better Life