NASAも注目。メタンガスを食べるバクテリアから作る未来の洋服

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サンフランシスコにあるバイオ技術のスタートアップ会社Mango Materialsが、メタンガスを食べるバクテリアを使って、洋服の原料となる生分解可能なポリマーを生成している。

現在、世界の多くの国が気候変動や大気汚染問題に取り組んでいる。そのなかでもメタンガスは温室効果ガスの大きな要因となっているため、その排出量削減や資源としての活用法が注目されている。

Mango Materialsが提案するのは、このメタンガスをバクテリアに食べさせて生分解可能なポリマーを生成し、洋服や絨毯などを製造するというプロセスだ。

Mango Materials

また、気候変動と並んで現在大きな問題となっているのが、プラスチックゴミやマイクロプラスチックゴミである。マイクロプラスチックは微小なため下水処理場で完全に処理することができず、フィルターを通過して海に流されてしまう場合も多い。これを微生物が食べ、魚や鳥が食べるという食物連鎖により、生態系への影響が懸念されている。

通常のポリエステル製のTシャツを洗濯すると、合成繊維の一部が脱落してマイクロプラスチックとなり配水管を通って海に流れてしまうが、この問題もMango Materialsが解決してくれる。

Mango Materials のバイオポリマーで作られたTシャツは海に流されると、生分解されるか、海洋生物によって自然分解されるのだ。また、埋立ゴミとして捨てられる場合も完全に生分解される。分解過程でメタンガスが発生すると、再びバイオポリマーの新しい材料になるということで、材料が完全循環される仕組みになっている。

Mango Materials

Mango Materialsは2015年からシリコンバレーにあるパイロット工場でバイオポリマーを生産している。現在使用しているメタンガスは、湾岸のゴミ処理場から運ばれてくるが、今後は酪農場など他の供給パートナーからより多くのメタンガスを入手して、事業を拡大していくという。

Mango Materialsのこの試みにはNASAも注目し、NASAから助成金を受けて微小重力環境におけるバイオポリマー生産開発のための情報共有を行っている。その他にも多くの受賞歴があり、Mango Materialsは地方自治体やパートナー企業とともに地球に優しい再生可能な材料サイクルを目指している。メタンガスをバクテリアに食べさせて作る洋服。Mango Materialsのこれからがとても楽しみだ。

【参照サイト】Mango Materials

(※写真・情報提供:Mango Materials