難民の子供たちに喜びを。おもちゃになる救援物資段ボール

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世界でたびたび起こる災害や紛争。2015年末には、災害や紛争から逃れてきた世界中の難民の数は6,350万人と、第二次世界大戦後で最多となった。難民や災害を受けた地域の人々には世界中から多くの救援物資が届く。その多くは食料や薬品の必須物資で、子供のためのおもちゃやゲームを入れるスペースや余裕がないのが実状だ。

しかし、オランダのデザイナーLisanne Koning氏は「おもちゃやゲームは子供が根本的に必要とするものだ。遊ぶことで子供達は現状に向き合っていけるようになる。」と考える。Lisanne Koning氏は、救援物資を入れる段ボール箱に内側に色鮮やかな動物や自動車およびゲームの絵を印刷して、段ボール箱自体を子供達のおもちゃやゲームに変える‘Inside the Box’を提案する。

‘Inside the Box’はLisanne Koning氏がDesign Academy Eindhovenの卒業論文プロジェクトとして開発したものだ。Lisanne Koning氏はこう語る。「世界は皆にとって平等ではない。私たち先進国に住む人は不自由のない生活を送っているが、その数はわずかだ。世界中で災害や紛争および貧困に苦しむ多くの人々には、基本的なもの、必要とするものがない。」

Lisanne Koning氏は、 ‘Inside the Box’についてこう続ける。「私は、救援物資を入れる段ボール箱の内側に色鮮やかな動物や自動車、ゲームの絵を印刷して、段ボール箱自体を楽しいものにしようと思った。この印刷は簡単にハサミで切れ、組立てておもちゃとして遊べる。おもちゃの難易度は年齢別に3色のコードで分けた。小さい子用には空想の世界で遊べるように、風景と動物のモチーフを印刷した。少し大きい子は、車を組み立てて遊べるようにした。もう1つは、皆で遊べるカルタやすごろくなどのゲームだ。これにより、救援段ボール箱はゴミにならずに新しい命となり、傷ついた子供達の毎日に光を与えるだろう。」

現在、このアイデアを使った段ボールは実用に向けた準備段階だ。西欧ではクリスマスが近づくと地域の恵まれない子供達や、遠く離れた災害や紛争および貧困地域の子供達に、家にある使わなくなった状態のいい洋服やおもちゃを送る習慣がある。もうすぐ迎える年の瀬を前に、新しい年を迎える喜びを皆で分かち合うことは私たち共通の願いだろう。救援物資を入れる段ボール箱に新しい命を吹き込んで有効利用し、子供達のおもちゃにしてしまう ‘Inside the Box’。とても優しい素敵なアイデアだ。

【参照サイト】Inside the Box
【参照サイト】Designer creates supply boxes that double as toys for refugee children

(※写真:Inside the Boxより引用)