【まとめ】世界最大のマイノリティ、障害者が暮らしやすい社会にするアイデア12選

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世界人口の約15%にあたる10億人が何らかの障害を持って暮らしている。見た目でわかりやすい身体障害だけではなく、知的障害や精神障害など、パッと「障害」があるように見えない人も含めて、彼らは「世界最大のマイノリティ」なのだ。

障害者の生活を支援する取り組みは古くからあるが、実は、その解決策はバリアフリー、テクノロジー、スポーツなど多種多様だ。ここでは、IDEAS FOR GOODが2017年に取り上げた障害者が暮らしやすい社会にするソーシャルグッドなアイデアを12選ご紹介したい。

知られざるパラアスリートたちのすごさ

01.パラリンピックのPR動画。選手はこんなに凄かった。

パラリンピックのPR動画。選手はこんなに凄かった。

パラリンピックに興味を持ってもらうため、ジムに隠しカメラを設置し、パラアスリートのリアルな様子を撮影したPR動画が作成された。「障害があるのに、すごい」ではない、彼らの本当のすごさが強く実感できる。

02.写真家蜷川実花が写すパラアスリートたちのグラフィックマガジン

「違うからこそ美しい」、写真家蜷川実花が写すパラアスリートたちのグラフィックマガジン

写真家である蜷川実花監修の、パラスポーツとファッションいう異質な組み合わせで、パラアスリートたちの新たな魅力を知ることができるフリーマガジン『GO Journal』が創刊された。レンズの前にあるのは、障害ではなく、一人ひとりが持っている個性だけなのだ。

地図や時計にもバリアフリーを

01.Googleマップがバリアフリー対応に

Googleマップがバリアフリー対応に。「20%ルール」から生まれたアイデア

Googleマップに車椅子対応の項目が追加された。この機能により、車椅子や杖、ベビーカーを使用するユーザーは、地図上にある施設や店舗がバリアフリーに対応しているかどうかがすぐにわかるようになった。

04.健常者と障害者の垣根をなくす、時間に「さわれる」腕時計

時間に「さわれる」腕時計。健常者と障害者の垣根をなくすデザイン

目が見えない音楽界の巨人スティービー・ワンダーが愛用する腕時計Bradley Timepieceは、二つのボールで時を表す「時間にさわれる」時計だ。目が見えない人もそうでない人も等しく愛せる機能とデザインを兼ね備えている。

テクノロジーを味方に

05.AR技術を用いた手話アプリで聴覚障がい者をサポート

AR技術の新たな活用法。イギリス・ロイズ銀行が手話アプリで聴覚障がい者の顧客をサポート

イギリスの大手銀行が、AR(Argumented Reality:拡張現実)技術を駆使した手話アプリを開発した。実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、BSLという独自の文構造を持つユニークな言語に翻訳された手話を観覧できる。

06.自閉症者のためのプログラミングスクール

テクノロジー業界に多様性を。自閉症者のためのプログラミングスクール「Coding Autism」

ロサンゼルスにある企業Coding Autismは、自閉症者ならではの特長を伸ばすプログラミングスクールを展開し、そこから雇用につなげようと活動している。スキルの指導だけではなく、職を得るまでのサポートも手厚く行われている。

障害者に優しい仕組み作り

07.見えないハンディキャップを抱えた人でも席を譲ってもらえる青バッジ

ロンドン発、見えないハンディキャップを抱えた人でも席を譲ってもらえる青バッジ

目には見えない隠れた病気や障害を持つ人々が、”Please offer me a seat”と書かれた小さな青いバッジとカードを見せると、理由を明かさず席を譲ってもらえるという仕組みが、ロンドンで始まった。

08.障がい者サービス版の口コミプラットフォーム「clickability」

障がい者サービス版のトリップアドバイザー。障がい者の人権を向上させる「clickability」

「clickability」は、障がい者の人々が受ける給付金によるサービスの選択肢が増えたオーストラリアで考え出された、障がい者の人々がサービス事業者の評価や口コミを掲載することができるプラットフォームだ。

09.自閉症者が刺激の少ない店内でショッピング

自閉症者に静かな時間を。刺激の少ない店内でショッピング

オーストラリアのスーパーマーケットColesでは、自閉症関係のトレーニングを受けたスタッフが店内での補助にあたり、さらに自閉症の人には刺激が強すぎる音楽や明かりなどを最小にすることで、静かな環境で過ごせる工夫をしている。

エンターテイメントはみんな一緒がもっと楽しい

10.VRで、聴覚障害者にも舞台鑑賞の楽しみを

聴覚障害者にも舞台鑑賞の楽しみを。サムスンがVRで実現する「Theater For All Ears」

電子業界大手のサムスンは、VR(仮想現実)の技術を活用して聴覚障害を持つ人々でも手話通訳を介さずに劇場で舞台を楽しめるようにするプロジェクト「Theater For All Ears」を開始した。

11.みんなで平等に楽しめる「誰もが”聴こえる”音楽フェス」

【インタビュー】「誰もが”聴こえる”音楽フェス」がみせる、SDGs達成後の未来とは。

音の明瞭度を高めクリアな音を出すことができるSONORITYというスピーカーを用い、野外フェスで後方にいる人だけではなく、伝音性難聴や感音性難聴の方でも”聴こえる”ライブが、横浜で開催された。

小さい嘘という優しさ

12.偽のバス停で認知症患者の行方不明を防止

偽のバス停で「帰れる」と錯覚。認知症患者の行方不明を防止する

バスに乗って出て行こうとするアルツハイマー病患者の行方不明を防止するために、ドイツにある養護施設は、敷地内に偽のバス停を設置した。システムの効果は絶大で、今ではヨーロッパにある多くの養護施設が偽のバス停を立てているという。

まとめ

テクノロジー、エンターテイメント、バッチなど、多面的なアイデアがたくさんあることにお気づきになっただろう。そして、実はこれらアイデアの多くは「障害者」だけではなく「健常者」にとっても役に立つものなのだ。

2018年も、社会の「マジョリティ」「マイノリティ」「健常者」「障害者」というカテゴリーは関係なく、「違い」を個性として認められる社会を実現するソーシャルグッドなアイデアをご紹介していきたい。

【参照リンク】国際連合広報センター