高齢者にも最適。ルノーが提案する、自動運転の未来型都市モビリティ

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フランスの自動車会社ルノー(Renault)は先日、ジェノバで開催中のモーターショーで、未来の都市モビリティを創造する新車「EZ-GO」を発表した。EZ-GOは都市生活の質の向上を目的とする電気自動運転車だ。カーシェアリングや相乗り、車の呼び寄せ、自動運転を提案する。

現在、排気ガスや渋滞などの交通問題解消を目的として、世界中の都市が理想的なモビリティとスマートシティの構築に取り組んでいる。先進国においては、少子化に伴う高齢化という社会問題も、未来の交通システム創造において考慮すべき点だ。

総務省統計局によると、日本では2016年に65歳以上の高齢者の割合が27%と過去最高になった。今後はさらに高齢者の割合が多くなっていくことが予測され、高齢者ドライバーによる交通事故も、近年少なからず報告されている。

こういった現在の社会問題および都市の交通問題の解決手段の1つとして発表されたのがEZ-GOだ。ルノーの経営責任者Thierry Bolloré氏はこう語る。「車の呼び寄せとシェアリングモビリティサービスは、特に都市においては大きな可能性を秘めている。高齢化が進む現在、人々は新しい移動手段を求めているのだ。」

ルノーの新たなモビリティ

Image via Julien OPPENHEIM/Renault

EZ-GOには6座席あり、最高時速は50km。四輪駆動で、機敏さと安全性を保証する。さらに、前を走行する車との距離を保ちながら、車線内走行および車線変更ができ、交差点で曲がることもできる自動運転能力を擁する。事故や故障の際は、自動もしくは監視センターと接続しながら、安全な場所に移動する。

この自動車の利用目的は、自家用車のような私的利用、もしくは地下鉄やバスのような公共交通手段としての利用だ。専用アプリでEZ-GOを呼び寄せるか、街中の常駐駅から乗車できるように設定されており、利用者はフレキシブルで効率的かつ安全に街中を移動できる。

ルノーのモビリティシェア

Image via Julien OPPENHEIM/Renault

革新的なデザインも魅力的だ。360度窓に覆われ、乗客はリラックスして外の景色を楽しみながら移動できる。自動運転システムセンサーの視覚を最大限にし、天窓ガラスから自然光を取入れる。

また、道行く人の視覚を妨げないような車高に設定された。停車時には幅の広い傾斜板が地面に降り、車いすやベビーカーも楽に乗り降りさせられる。EZ-GOは、ルノーが最も大切にする「Easy Life」へのアプローチを保ちながら、これまでの習慣を変えていくのだ。

理想的なモビリティとスマートシティの構築を目的として発表された、ルノーのEZ-GO。ルノーは今後、パートナーと協力して、さらに開発を進めていくという。カーシェアリング、相乗り、車の呼び寄せ、そして自動運転システムを備えた、誰もが街中を快適に自由に移動できる車EZ-GOが街中を走るようになる日が、今からとても楽しみだ。

【参照サイト】Renault EZ-GO reveal at the 2018 Geneva Motor Show
【参照サイト】総務省統計局資料
(※画像:Renaultより引用)

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