住宅もオンデマンドで。世界中に自宅が持てる月額制ホームレンタル「StayAWhile」

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私たちの日々の暮らしに欠かすことのできない「家」。一般的に、家を借りるときは不動産業者を回って物件を探し、納得のいくものが見つかったら敷金や礼金を支払って2年などの長期契約で賃貸するというのが普通だ。場合によっては保証人が必要だったり半年分の家賃を一括で支払う必要があったりと苦労することもある。入居してから「こんなはずではなかった」と思っても、契約後の融通は利かないから失敗は許されない。あまりにも縛りが多く、流動性に著しく欠如している。

そんな賃貸の市場とは裏腹に、現在の私たちの生活はグローバル化が進んでおり、仕事で旅行する機会も増えている。また、最近では「デジタルノマド」と呼ばれるように、デジタル化の恩恵により場所を選ばずに仕事ができるようになり、満員電車に揺られて会社に通勤するのではなく、過ごしやすい地域で悠々自適に暮らしながら働くリモートワークも増えている。

それらのニーズに対応するように、フリーランサーが宿代の代わりにスタートアップ企業で仕事をする「gigrove」や、Airbnbをはじめとする民泊プラットフォームなど、「住む」の常識を変える様々なサービスが生まれている。

今回ご紹介する米国発の「StayAwhile」は、様々な都市にある複数のホテルや家具付きアパートを月額サブスクリプション形式で自由に借りられるという会員制サービスだ。同社はレンタル物件の提供をアメリカのニューヨークとマイアミで開始しており、いずれは欧州の主要な25都市、中南米など、世界中に拡大を予定している。

Stayawhile使用画面

Image via Stayawhile

メンバーは毎月の会費を支払うことで好きな都市にある好きな部屋に好きなだけ滞在することができる。金額は場所により異なり、週に1,119米ドルからだ。ホテルに泊まるのとさほど変わらない金額だが、このサービスを使えば世界の色々な場所で、自宅で暮らすように滞在を楽しむことができる。

地元でも一苦労なのに、海外など不慣れな土地で賃貸契約をするというのはハードルが高すぎる。このStayAwhileなら、会員になるだけで簡単に部屋をレンタルすることができ、家具を揃える必要もないので移動も気軽だ。また、StayAwhileには次回の滞在で戻ってくるときのために所持品を保管するオプションサービスも用意されており、手荷物一つで世界に自分の拠点を持つこともできる。

グローバル化やIT化の進行により、人のライフスタイルや働き方は大きく変化しており、Airbnbをはじめとするシェアリングエコノミー型サービスに代表されるように経済のパラダイムも「所有」から「共有」へと変わりつつある。住宅もオンデマンドで借りるのが当たり前になる時代もそれほど遠くないのかもしれない。

【参照サイト】StayAwhile

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