コンストラクティブジャーナリズムとは?
コンストラクティブジャーナリズム(建設的ジャーナリズム、Constructive Journalism)は、社会のさまざまな課題(気候変動や貧困、差別、紛争、政治家の不祥事)などを報道するだけでなく、それを解決するためにはどうすれば良いか、を聞き手に考えさせる報道のあり方だ。
これまでのメディアが5W1H(誰がいつどこで何をした、等)を伝え、その問題の「現状」に焦点をあてたものだとしたら、コンストラクティブジャーナリズムでは、「この事柄から何を学べるか」「これから解決のために何ができるか」など、「未来」に焦点をあてたものだといえる。
コンストラクティブジャーナリズムの特徴
デンマークのオーフス大学の研究室によると、コンストラクティブジャーナリズムには、以下の三つの柱があるという(※1)。
01. 解決策にフォーカスする
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- 問題そのものではなく、問題に直面したときの人の対応の仕方に焦点をあてる
02. 微妙なニュアンスまでカバーする
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- 物事のさまざまな側面を見て、現状の複雑さを正確に伝える
- 解決策の良さだけでなく、その有用性の証拠も提示する
03. 民主的な対話を促す
- 念入りに研究された情報を伝え、読者が建設的に反応できるようにする
- 再現性のあるアイデアと洞察を提供する
コンストラクティブジャーナリズムは、どのように生まれたか
コンストラクティブジャーナリズムは、個人や社会の強みや長所を研究する「ポジティブ心理学」の手法を応用したものだ。デンマーク出身のジャーナリストであるカトリーネ・ギルデンステッド氏が、2015年に著書『鏡から行動者へ(From Mirrors to Movers)』を出版し、同年に世界初の学術的な論文が米ノースカロライナ大学のカレン・マッキンタイア氏によって書かれた。
その後2017年には、デンマークの公共放送局元報道局局長であるウルリク・ハーゲルップ氏によってデンマーク国内にコンストラクティブジャーナリズムのための研究所が設立され、イギリスやアメリカにも同様の機関が設立されたことから、徐々にこの考えが世界に広まっている。
まとめ
英オックスフォード大学ロイタージャーナリズム研究所が2017年に発表したレポートによると、人々がニュースを避ける理由の最上位に「ニュースを見ると、後ろ向きな気持ちになる」がくる。他にも「何もできない気持ちになる」や「普段は避けたい議論につながる」などの回答が見られた。
未来を考えると、不安が最初に襲ってくる。そんなとき、悪いニュースや問題点を指摘するばかりではなく、もし「これから私たちはどうしたらいいか」までをカバーするニュースが増えたらどうか。コンストラクティブジャーナリズムは、そんな希望を持たせてくれる報道のあり方である。
※1 Three Constructive Approaches
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