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ソリューションジャーナリズムとは・意味

ジャーナリズム

ソリューションジャーナリズムとは

ソリューションジャーナリズムとは、情報の伝達だけでなく、生活者と一緒に社会問題に取り組む報道のことを指す。社会問題に対する社会のレスポンス(反応)を報道したり、市民と一緒に具体的な解決策を実践する新たな報道の形だ。従来の「何が問題か」を伝える報道だけでは直接的な問題解決に繋がりにくい、という問題意識から生まれた。

ソリューションジャーナリズムを提唱している非営利団体「ソリューションジャーナリズムネットワーク」は、問題に対する反応や解決策を包括的に報道することが生活者の社会問題との向き合い方を変え、建設的な議論を広げるきっかけを作るとしている。また、成功した事例を共有することで、異なる状況に置かれた人にとっても参考になる知見を共有することができる。

当団体の公式ウェブでは「ソリューションズストーリートラッカー」という検索エンジンを公開しており、これまで実施されたソリューションジャーナリズムの事例を見ることができる。

当団体では下記4か条をソリューションジャーナリズムの軸として据えている。

    • 1. 社会問題に対するレスポンス(反応)を記していること(それがなぜ成功したのか、又は失敗したのか)
    • 2. 読み手に新たな知見を提供していること
    • 3. 証拠やデータを明記していること(証拠やデータをみることで、どこまでわかるのか、どこまでわからないのかを読み手に伝え、汎用性を図ることができる)
    4. レスポンスがもたらした結果を記していること(上手くいかなかった場合は、その理由とどのような状況・文脈で行われたのかを明記する)

ちなみに、関連用語としては、速報を求めず、じっくり洞察してから行われる報道をスロージャーナリズム、そして、問題点だけでなく「これからどうしていけばいいのか」という建設的な視点を提供する報道をコンストラクティブジャーナリズムという。

国内事例

2016年から朝日新聞社が手がけている「小さないのち」という特集がある。小さい子どもの死を繰り返さないことを目的に、一人ひとりが何ができるか専門家と一緒に考えていくための調査報道だ。取材で得た情報を基に、専門家と協同で政策や考えを分析する。

また、様々な虐待予防に関する記事や埋もれていた虐待事件など、情報を多角的に報道することで、「どうすれば再発しないのか」読者に主体的に考えてもらうきっかけを作っている。

今後期待されること

従来の報道は、問題点を伝えることで社会問題を考えるきっかけを与えてくれた。しかし、問題解決に繋がらない限り、問題の渦中にいる人にとっては意味を成さない。ソリューションジャーナリズムの蓄積が個人やコミュニティを超え、様々な知恵を与えてくれる公共の引き出しとなるだろう。

【関連記事】 コンストラクティブジャーナリズムとは・意味
【関連記事】 ニュースのあり方を考えよう。問題だけでなく、解決方法も報道する「ソリューションジャーナリズム」
【参照ページ】 非営利団体 ソリューションジャーナリズムネットワーク 公式ウェブ
【参照ページ】 特集「小さないのち」朝日新聞社
【参照ページ】 問題解決模索型ジャーナリズムという新潮流 ―市民に多角的な視点を提供する日米欧の民主主義実践を事例にー




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