“第2の地球はないのだから” 環境負荷の低い衣服づくりに挑む「エコアルフ」【高校生が出会ったサステナ企業・団体】
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この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。
未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2022年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業に足を運び、自ら取材を行った。
高校生たちは企業と出会って何を学び、何を感じたのだろうか。
※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります
「スポーツとアパレル」テーマで訪れたのは……
私たちが訪問したのは、新宿区にあるエコアルフジャパン。「Because there is no planet B(第2の地球はないのだから)」というスローガンのもと、再生素材やその他の環境負荷の低い素材を使ったサステナブルアパレルブランド「ECOALF(エコアルフ)」を展開している。
普段はファストファッションに触れることの多い私たち高校生として、今回の取材で特に気になったのが、衣服の寿命についてだった。私たちは普段、自分の好みや流行などで衣服を購入し、その結果ほぼ着ないことも、簡単に衣服を捨てる決定をすることも多いのが正直なところだ。
今回話をしてくださった同社の下川雅敏さんによると、衣服は1枚につき平均7回しか着られないそうだ。そこで、エコアルフジャパンがどのように環境問題に向き合っているのか、聞いてみることにした。
サステナブルな服づくりの背景にあるのは
エコアルフは、主に「キュプラ」という綿の廃棄物を化学的な方法で再生して紡績している。製造の過程において温室効果ガスの排出が比較的少ないことや、生分解性で廃棄物後の環境負荷も低いことから選ばれた素材だそうだ。
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他にも同社は、石油から作られたポリエステルではなく、ペットボトルから作られたリサイクルポリエステルを衣服に使用したり、コーヒーかすを衣服に使用したりと、最大限廃棄物を出さない衣服づくりを行なっている。「今までこのブランドで回収してきた海洋ごみは、600トンに及びます。また、これまで3億本のペットボトルを衣服にしてきました」と下川さん。
サステナブルな商品を打ち出すなかで大変なことを聞いてみると、「商品に込めた想いを伝えること」と意外な答えが返って来た。どれだけサステナビリティを全面に押し出しても、人がファッションを選ぶ基準はデザインや価格などそれぞれなので、商品を見た人や、店に立ち寄った人全員に想いを届けるのは難しいと話していた。逆に、若い世代に声が届いたときは特に喜びを感じるという。
ファッションを、違った観点で選んでみる
正直なところ、今まで安くて手に入れやすいファッションは、私たちにメリットしかないと思っていた。しかしその値段の裏には環境負荷があり、そして安いからこそ私たちが簡単に捨ててしまう文化にもつながっていることを、今回の取材を通して学ぶことができた。
買い物をする前にそのブランドや服についてよく調べ、服を選んでいきたいと思ったと同時に、高校生の目線から提案したいこともあった。サステナブルファッションブランドとして登録されている店舗で買い物をした際、その店舗や商品についてSNSに投稿すると割引券がその場でもらえるなどの取り組みを行うことで、より多くの人がサステナブルファッションに目を向けるようにもなるのではないか。
私たちの服が、どのように作られているのか。そして、なぜその価格がついているのか。エコアルフから、普段とは違う観点を学んだ1日だった。
記事執筆者:沼田高校2年生(浅本友聖、遠部勇斗、加納奈々、杉金奏、兵頭朋泰、田村稜太、梅田海未、加納梓妃、窪田遥、出島渚帆、徳永友里、杉田悠菜、武智結望、濵岡咲来、中村美空、伊藤心雪)