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コンセントの向こう側。顔の見える電気をつくる「みんな電力」【高校生が出会ったサステナ企業・団体】

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みんな電力

この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。

未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2022年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業に足を運び、自ら取材を行った。

高校生たちは企業と出会って何を学び、何を感じたのだろうか。

※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります

「エネルギー」テーマで訪れたのは……

私たちが訪れたのは、「みんな電力」というサービスを提供する「株式会社UPDATER」。同社は、電力を企業や個人に卸す業者で、「世界の電力に、選べる自由と楽しさを」をスローガンに、電力の生産者と密にコミュニケーションをとり、「顔の見える電力」を実現している。また、誰でも電力の売買ができるようにし、透明性の高い事業を進めているのも特徴だ。

今回、私たちは実際にみんな電力のもとを訪ね、様々なお話を伺ってきた。

みんな電力

高校生たちによる取材の様子

みんな電力だから、できること

Q.みんな電力はどのような方から利用されていますか?

様々な方にご利用いただいていますが、最近では環境活動に特別力を入れているわけではない方々の再エネ利用が増えてきています。単に再エネを利用したいというだけではなく「みんな電力が提携しているアーティストやスポーツチームを応援したい」「復興活動の支援をしたい」といった様々な考えから利用していただいているようです。

Q.提携する発電所を探す際に大変だったことはありますか?

再生可能エネルギーならなんでもいいというわけではないので、それぞれの発電所について「環境破壊していないか」「住民に賛成されているか」など様々なポイントをチェックするのが大変でした。

Q.再エネを普及させるうえでの課題は何ですか?

再エネの場合、電気量の需要と供給があっていないために発電量が抑えられることがあります。そのため安定した電力源として使用できないことが再エネを普及させるうえでの障壁となっています。また、再エネは本来、燃料価格の高騰とは無関係なはずですが、現在の制度では影響を受ける仕組みになっているため、電気料金への不安も一つの障壁と言えるかもしれません。

Q.再エネ発電はみんな電力の利益につながるのでしょうか

直接的に繋がりはしないですね。弊社では再エネで電気を作っている生産者から電力を買って、その電力が欲しい消費者に売っており、その時に仲介手数料として利益を得ています。

Q.今注目している発電方法は何ですか?

一番注目しているのはやはり再エネですが、無理に再エネを推したいわけではありません。発電の方法を多様化していって、上手く補い合っていくのがいいと思っています。そして、発電の方法を多様化する上で再エネが占める割合を大きくすることが大切であると感じています。

Q.社会問題の解決のために、今行っていることは何ですか?

再エネの拡大や、電力生産者の「見える化」の推進を行っています。ソーラーパネルの下で作物を育てる「ソーラーシェアリング」などといった「土地を有効活用した再生可能エネルギー発電」なども行っています。

Q.みんな電力だからこそ出来る事は何だと思いますか?

ただ電気を売るだけではなく、「楽しみながら社会課題解決に貢献できる機会」を提供できているのではと思います。例えば、「アーティスト電力」と言って、アーティストが作った電気を使いながら限定イベントやライブに参加したりできるサービスもあります。このように、アーティストを応援しながら、地球にも優しくできるというユニークな取り組みを取り入れられるのは、みんな電力らしいところかなと思います。

Q.みんな電力を選ぶことでどのような変化がありますか?

みんな電力は、誰がどのように、どんな雰囲気で電力をつくっているのかが分かるのが一番の特徴です。そんなみんな電力を選んでいただくことによって、何気ない生活の中から電力生産者を応援できるということは大きな変化ですし、とてもステキなことであると考えています。

みんな電力

自分たちで「選ぶ」

電気の生産者を見える化することで、電気を利用する人を安心させる「透明性」や、想像の斜め上をいく「発想性」、また取り組みの「独自性」を大切にしているみんな電力。自分が使っている電気が「どこから来たのか」「誰に作られたのか」を考え、再エネを意識した電気を選ぶことの重要性を感じた。

これからの時代は自分たちが選べる選択肢が大きく広がって行く。そうして私たちは自由になる反面、これまで考えていなかったことも考えなければならなくなってくる。何を選んでも責任は自分にしかない。その時に、より環境のことを考えて物事を慎重に選び、生活していきたいと思った。

記事執筆者:沼田高校2年生(増本仁、竹本悠希、大山裟貴、中村拓磨、蒲原凪、沖中俊介、丹下雄太、大石将輝、丸達也、吉岡拓翔、近藤智哉、山田祐裕、丸俊也、森山晄希、田村弘樹、中田莉央)

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