“手洗い”をキーワードにして、世界の衛生問題に取り組む「サラヤ」【高校生が出会ったサステナ企業・団体】
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この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。
未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2022年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業に足を運び、自ら取材を行った。
高校生たちは企業と出会って何を学び、何を感じたのだろうか。
※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります
「森と陸の健康」テーマで訪れたのは……
私たちが訪問したのは、衛生・環境・健康のキーワードをもとに製品やサービスを開発、展開するサラヤ株式会社。1952年に創業した、歴史ある企業だ。これまで、人と地球にやさしい植物を原料とした「ヤシノミ洗剤」や消毒剤などの製品を開発し、さまざまな賞を受賞してきた。
2010年からは日本ユニセフへの寄付により「100万人の手洗いプロジェクト」を開始。子どもたちの手洗いがいまだ十分にできない国の一つであるウガンダで、手洗い設備、手洗い普及の教育啓発プロジェクトなどを支援している。対象商品の売上1%(メーカー出荷額)を、日本ユニセフに寄付することで、アフリカ・ウガンダ現地の手洗い普及に寄与しているのだ。
私たちは、サラヤの取り組みの背景にある想いについて伺ってみた。
人々の健康状態を、手洗いで改善できると信じて
Q. 会社が立ち上がったきっかけはなんですか?
1952年の創業当時に流行していた、赤痢予防について考えたことがきっかけです。対策のために手洗いと殺菌消毒ができる石けん液や、押し上げディスペンサーという石けん容器液をはじめにつくりました。
Q. 代表的な製品である「ヤシノミ洗剤」とは、どのような物ですか?
「人と地球にやさしい」をコンセプトに作られた、手肌へのやさしさと高い生分解性をもつヤシの実由来の洗浄成分を使用し、洗浄には不要なものは入れない「無香料・無着色」にこだわる洗剤です。高度経済成長期頃、石油系洗剤が河川に大量に流された結果、汚染が広がり、環境問題になっていた事から、生分解性の高く地球環境にやさしい洗剤を作りました。
Q. 「100万人の手洗いプロジェクト」について教えてください。支援国としてウガンダを選んだのはなぜですか?
2010年当時、「国の一部が復興期にあり、避難民生活を経て帰還した住民の方々の健康のために、正しい手洗いの急速な普及が求められる場所」といった視点から、ウガンダ共和国を支援対象国に決めました。
また、プロジェクト開始後の現地調査で、現地で蒸留酒を造る会社があり、アルコール蒸留の技術があることがわかりました。そこにサラヤの技術を持ちこめば、消毒剤を生産できると考え、2014年にはウガンダ現地で消毒剤の生産を始めました。今では、ウガンダでは、アルコール消毒剤が「サラヤ」と呼ばれるまでになりました。
Q. 今後、どのように手洗いに取り組んでいきたいと思っていますか?
寄付だけではプロジェクトは続かないため、サスティナブルに進めるためにウガンダでビジネスを始めたのがサラヤです。「手洗いプロジェクト」はこれからも継続していきますが、これからはビジネスとしてアフリカ全体に拡げていくことを考えています。近い将来、世界の4分の1がアフリカ人になると言われているほど巨大な市場です。アフリカで作って売ることはさらに活発になるはずです。
手洗いという小さな行動から、私たちにできることを考える
今回サラヤの皆さんは、ただ質問に答えるだけではなく、手洗いで予防できる病気、製品やその材料、世界の病気や衛生問題についてとても細かく丁寧に教えてくださり、たくさんの事を学ぶことが出来た。
また、100万人の手洗いプロジェクトという取り組みを聞き、世界の手洗いを知らない多くの方々を感染病から救うという大きな取り組みをしていることに感動した。手洗いという簡単なことで少しでも病気に感染するリスクを下げられることを改めて実感した経験であり、世界中の人々がもっと感染病への危機感と対処法を知るべきだと感じた。
地球のあらゆるところでサラヤの製品が、病気や環境汚染から人々を救っていることを知り、自分たちも何か出来ないか考える大きなきっかけになった。明日から、手洗いを習慣づけることや、地球にやさしい製品を選んで購入することを実践しようと思う。