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地方と都市をかき混ぜて、活性化を促進。「雨風太陽」の効果的な取り組み【高校生が出会ったサステナ企業・団体】

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この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。

未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2023年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業・団体に足を運び、自ら取材を行った。

高校生たちはそこで何を学び、何を感じたのだろうか。

※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります

「森と畑の健康」テーマで訪れたのは……

私たちが訪問したのは、生産者と消費者を繋ぎ関係人口の拡大を目指す、株式会社雨風太陽です。今回は、事業が立ち上がった背景と思いについて伺うため、同社の広報担当である仲野脩さんにお話を伺いました。

仲野脩さん

地域産業と消費者をつなげる

株式会社雨風太陽は、地域産業と消費者をつなげるための場をインターネット上に開設したり、実際の交流の場を設けたりと、多様な事業に取り組んでいる企業です。たとえば、農家や漁師から食材を購入することができるアプリ「ポケットマルシェ」を運営しています。アプリを通して、消費者と生産者を直接つなぐことができ、その土地の名産や旬のものを知ることができます。

そんな同社の広報担当である仲野さんは、2021年2月に入社し、「都市と地方をかきまぜる」という同社のミッションを社会実装していくため、日々奔走しているそうです。

仲野さんは、消費者と生産者が直接的に繋がることが大切だとおっしゃっていました。

ポケットマルシェを通して取引をすることで、店などで買う際と違い卸を通さずに直接購入できます。結果的に生産者は購入者からの声を直接聞くことができ、不完全な部分を改善することができます。

さらに、消費者と生産者が直接的に繋がることで、消費者側は食材のお礼を直接生産者に伝えることができます。生産者側はおすすめの食べ方や保存方法を消費者に教えることができるなど、コミュニケーションを取れることでより良い関係の構築につながるそうです。

しかし、アプリはすぐに受け入れられた訳ではありませんでした。ポケットマルシェを生産者へ広めるにあたって、当時はネット販売に対する不安の声が多くあったといいます。そこで、代表の高橋さんが車座で生産者へポケットマルシェの地方と都市をつなげると言う目標を説いて周り、生産者達にポケットマルシェへの登録を促したそうです。

また、雨風太陽が実行した取り組みで都市と地方との繋がりを作る為に、雨風太陽は都市から地方に来る人々と地元の人とのアプリ上ではない実際の交流の場を作っています。休日などに利用者が地方に出かけて農業を手伝うといった場を作っています。特に「親子地方留学」という「生産者さんの元に親子で訪れ、親はワーケーションをしながら、こどもは農業体験などをする」という事業にも取り組んでいます。このように、地方の人口を増やすだけではなく、「関係人口」すなわち「その地方に関わる人口」を増やす取り組みもしています。

このようにして地方に行くだけではなく地方に留まるという選択肢を作ることで、人口の減少により過疎化して地域社会が成り立たなくなっていってしまっている現状を変えようとしています。

より良い人間関係を築くために

取材を経て、生産者と消費者のことがしっかりと考えられていることが素晴らしいと感じ、人と人を繋げてより良い人間関係を形成する点にとても感動しました。私たちもポケットマルシェを利用して生産者と消費者の立場でお互いに繋がっていきたいと思いました。

また今回の取材では、仲野さんがどんな考えで、ポケットマルシェへの不安な声に対して納得していただける行動をしたかに注目して話をお伺いしました。それは「直接現地に何度も行って直接説明することを繰り返すことで信頼を築くこと」でした。

職場にはポケットマルシェの利用者からの贈り物が飾られていました。それは、雨風太陽への感謝の気持ちや商品を購入した社員へのメッセージが書かれたものでした。それを見て、同社が掲げる「地方と都市を繋げて、生産者の声を直接聞く」という目標を達成できていると感じたと同時に、雨風太陽は人々に感謝され親しまれている企業なのだと感じました。このような親しみを持てる企業を増やしていくことが今の日本では大切だと考えました。

仲野さんをはじめとしてスタッフの皆さんが、楽しんで仕事をされていることが印象的でした。特に会社や生産者さんについていきいきと語られており、心から楽しんでこの仕事をされていると感じました。地方で一次産業の担い手が地方の高齢化や過疎化により不足していることについて、若い世代にもアピールがしやすいインターネットを通して、活動の場をつくるなど、企業ができるアプローチの方法を伺い、これからの農業などについて学ぶことができました。

訪問してみて第一に思ったことは親しみの持てる職場だということです。社員さんたち同士が明るく会話をしていたり、職場のキッチンがあったりと非常にアットホームな印象を受けました。また、営業方法がリモート方式であったり、副業が可能という、今の時代にあった最先端をいく職場だと思いました。

取材からの学び

取材を通して、失敗を恐れず挑戦するような高校生になりたいと思いました。ポケットマルシェも最初は反対されていたり利用する方が少なかったりと様々な問題がありましたが、諦めずに生産者を訪問し直接説明するなどして解決していったという話を聞きました。

また、取材の中で「意味のないことはない」という素敵な考え方を教えてもらいました。「塵も積もれば山となる」という言葉が昔からあるように、仲野さんのこの考え方はとても大切なのだと思いました。そのため、私たちも小さなことからでも挑戦するような人になりたいと思いました。

失敗を恐れず挑戦するような高校生へとなっていくために、まず小さなことから始め、徐々に挑戦の幅を広げていきたいです。しかし、最初から全てうまくいくとは限らないので、時々挫折し、諦めてしまうことが起きるかもしれません。そのような時、良好な人間関係が必要になってくると思います。良好な人間関係があれば、きっと自分の目標に協力し、理解してくれます。すると、もし失敗してしまうようなことがあっても、挑戦をし続けるモチベーションが保たれると考えられるからです。そのためにも精神的なサポートをしあえるような人間関係を築いていけたら良いなと思いました。

執筆者:長光 望咲、森脇 透磨、岡 来瞳、井元 凜花、秋光 翔太、岡野 煌大、大中 麻寛、沖田 圭音、横田 晴登、樋口 葵海、吉村 瑛士郎、樂本 雅光、和田 侑士、船元 美遥、永井 詩緒、島本 咲心

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