Browse By

あらゆる境界線を溶かしたい。多様性を軸にした多様な事業を展開する「HI合同会社」【高校生が出会ったサステナ企業・団体】

Sponsored by JTB

重ね合わせた手

Image via Shutterstock

この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。

未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2023年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業・団体に足を運び、自ら取材を行った。

高校生たちはそこで何を学び、何を感じたのだろうか。

※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります

「福祉」テーマで訪れたのは……

私たちが訪問したのは、持続可能な社会のあり方を追求しさまざまな解決策を提供する、HI合同会社です。今回は、同社の代表である平原 依文さんにお話を伺いました。

持続可能な社会を作るために取り組む、さまざまな事業

Q.HI合同会社はどのような企業ですか?

持続可能な社会のあり方やビジネスモデルを追求し、教育および研修、コンサルティングやメディア事業などを国内や海外の企業・個人に向けて展開している企業です。知的障害を持つ方がデザインを手がけた卵の殻を再利用したコースターや、環境にも身体にも優しい自然由来の詰め替え可能なリップクリームなど、環境汚染や給与格差、障害者差別などのさまざまな課題を解決する第一歩とな​る​​商品開発の提案などを行っています。

Q.HI合同会社設立までの経緯を教えてください。

私は子ども時代に4か国へ留学し、東日本大震災をきっかけに帰国しました。早稲田大学国際教養学部を卒業後は、「地球を一つの学校にする」をミッションに掲げる「WORLD LORD」を設立し、世界中の人々がお互いに学び合える教育事業を立ち上げました。その後、2022年には自身の夢である「社会の境界線を溶かす」を実現する為にHI合同会社を設立しました。

大事にしているキーワードは、「境界線」「世界平和」「ダイバーシティ」「教育」。境界線をなくしてしまうのではなく「境界線を溶かす」ことでより平和な世界をつくることを大切にしています。

境界線を「なくす」のではなく、「溶かす」

Q.HI合同会社では、どのような境界線を溶かそうとしているのでしょうか?

国籍、性別、年齢、言語など様々な境界線です。ダイバーシティ(多様性)を否定せずに尊重しています。ダイバーシティを尊重しなければ、会社の軸である「境界線を溶かす」という目的が達成できないからです。

Q.なぜ、あえて境界線を“溶かす”という表現をしているのでしょうか?

境界線をなくすことはできないと考えているので、性別、国籍、言語、年齢などの様々な境界線を少しでも「軽くする=溶かす」ことを目標にしています。私がそう考えるようになったのは、幼い頃に出会った中国人の女の子の、自ら日本のことを理解して会話に入ろうとする姿勢に影響されたからです。そこから、国が違えどその国の事を理解し自ら行動すれば、国境やお互いの違いを越えて仲良くできると気づかされ、「境界線を溶かす」ことが大切なんだと考えるきっかけになりました。

自分と他人の違いを認めたうえで、行動していく

取材を通して、全員が普通に過ごせる世界に近づけていくために、互いを理解しあい、認めあいたいと思いました。自分の当たり前と他人の当たり前が絶対に一緒ではないことを念頭に置いて、偏見をなくして人と接したいと思います。これからは、自分たちが率先して相手の当たり前を受け止める会話をしていきたいと思いました。

また、境界線をすべて無くしてしまうのではなく、人々が互いの良さを認め合い、理解して「境界線を溶かす」ことを大切にしていると平原さんにお聞きしました。相手のことを知ろうともせずに無理に境界線をなくそうとしても、世界は平和にならず、根本的な問題の解決にはならないのだと気づきました。文化を体験したり国のことを教えてもらったりすることで相手のことをしっかりと理解し、そのうえで行動して「境界線を溶かす」ことで世界はより良くなるとわかりました。

執筆者:沼田高校2年 木下 琉希・久野 健介・松下 結愛・神原 美咲・平賀 羽奏・三浦 柚羽・長谷部 美紅・坂本 拓実・若狭 悠生・水山 栞羽・濱本 季羅々・平田 蒼生・藤尾 柚葉・中内 詩乃・木下 和子・小田 愛理・木村 陽香・岩本 あかり

FacebookTwitter