RSPO認証とは?
「RSPO認証」とは、持続可能なパーム油の生産と利用を目的に2004年に設立された国際NPO「Roundtable on Sustainable Palm Oil(RSPO)」による認証制度で、次の2種類がある。
一つは、農園や搾油工場を対象に、REPOの原則と基準(Principle and Criteria)に基づき生産が行われていることを認証する「P&C認証」。もう一つが、パーム油を使った製品の製造・加工・流通過程を対象に、「P&C認証」を受けたパーム油のみが用いられていることを認証する「サプライチェーン認証」だ。
世界のパーム油生産量に占める「P&C認証」の比率は約19%、「サプライチェーン認証」を取得した企業は世界で3,750社、うち日本企業は104社となっている(2022年10月時点)。

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生活に欠かせないパーム油、その問題点
パーム油は菜種油やオリーブ油などと同じ植物油の一種であるが、比較的高い温度で固まるため一般家庭向けには販売されていない。そのため知名度は低いが、「植物油、植物油脂、ショートニング、マーガリン、グリセリン、界面活性剤」といった名称でさまざまな食品や化粧品・洗剤等に使われている。
パーム油は植物油全体の約30%を占めている。原料となるアブラヤシの果実は年間を通して収穫可能であることから他の植物油より収量が高く、また、健康に害を及ぼすトランス脂肪酸をほとんど出さずに加工できることや、用途が幅広いことから需要は拡大している。
このようにパーム油は私たちの生活必需品であるが、さまざまな環境問題・社会課題を抱えている。
パーム油生産における問題(出所:世界自然保護基金(WWF))
- 熱帯林の減少
- 泥炭地の開墾(大気中へのCO2放出)
- 泥炭・森林の火災
- 野生動物への影響
- 先住民、移民労働者などの人権侵害
- 低収入の零細生産者
問題解決への取り組み
これらの問題を解決するために設立されたのがRSPOであり、加盟企業を中心にさまざまな取り組みが行われている。
サラヤ
2004年にマレーシアで「ボルネオ環境保全プロジェクト」を開始。かつて熱帯林だった農地を買い戻して熱帯林に戻し、分断された熱帯林をつなぐ「緑の回廊プロジェクト」などを実施している。
花王
インドネシアの小規模パーム農園に対して、生産性向上のため農園の管理方法や技術の指導、作業場の安全確保のためのヘルメットや手袋の支給、消火器の設置などの支援を実施。2020年から30年までに約5000件の小規模農園の支援を計画している。
りそなアセットマネジメント
持続可能なパーム油の調達と利用に向けて10のマイルストーンを設定し、責任ある機関投資家としてパーム油のサプライチェーンに関わる国内企業に対するエンゲージメント活動を行なっている。

図表 りそなアセットマネジメントのパーム油サプライチェーン企業へのエンゲージメント (出典)りそなアセットマネジメント「Stewardship Report 2021-2022」
RSPO認証を受けたパーム油はまだ全体の19%にとどまっている。この比率の引き上げには、零細生産者への支援、サプライチェーン企業の努力が不可欠であるが、パーム油生産にかかる問題を広く周知し、エシカル消費を喚起することも必要であろう。
【関連記事】森林破壊にストップ。ビル・ゲイツが人工パーム油開発に投資する理由とは?
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【参照サイト】REPOホームページ
【参照サイト】サラヤ株式会社 RSPO認証とは
【参照サイト】WWF パーム油 私たちの暮らしと熱帯林の破壊をつなぐもの
【参照サイト】花王 プレスリリース
【参照サイト】りそなアセットマネジメント Stewardship Report 2021-2022







