待ち時間なし。ボタン一つで水を浄化する再利用可能ストロー「LUMISTRAW」

2020.02.05

マーディー

私たちが生きていく上で必要不可欠な水。水道水を飲むことができる日本にいると信じられないかもしれないが、世界には約22億人の人々が綺麗な飲み水を簡単に手に入れることができないでいる。これはつまり、世界の人口の3人に1人が安全な飲み水を確保できない生活をしているということだ。

これまでにもボトルタイプやポンプタイプ、サイズも手のひらサイズのものからタンクサイズのものまで、多くの浄水器が開発されてきた。しかし、浄水するには水が沸騰するのを待ったり、フィルターを交換したりと、手間がかかるのが普通だった。

そんな中、シンガポールの製造業者であるChamps Industrialが開発したのは浄水機能を搭載したストロー「LUMISTRAW(ルミストロー)」だ。一口ごとに浄化するため、待ち時間なしで手軽にきれいな水を飲むことができる。このストローは、内蔵されたUV-C LEDで中を通る水にUV-Cを照射することで、ウイルスや微生物のDNAを破壊し、感染や繁殖を不可能にする。

LUMISTRAW(ルミストロー)

LUMISTRAW(ルミストロー)

一般的にUV-C照射による浄水には、十分な照射時間が必要となるが、Champs Industrialが開発したLUMIFLOテクノロジー(特許申請中)によって、LUMISTRAWを通過する間に浄水が完了できるよう設計されている。LUMIFLOテクノロジーは、UV-Cをステンレス鋼の2倍反射させることができるPTFEを本体の素材に使い、中を通る水の量と方向を制御することで、UV-Cによる清浄性能を効率化して短時間で浄水を行う技術だ。

使い方は簡単。ボトルに水を入れ、ボタンを押して飲むだけだ。シリコン製の飲み口の下部には充電ポートが設けられており、充電するだけで浄水機能が使える。フル充電の状態では45杯分の水を浄水することができるので、1日に6杯の水を飲んでも、1週間は浄化された飲み水を確保できる計算だ。

従来の洗浄機はフィルターの交換を頻繁にする必要があったが、このLUMISTRAWではフィルター交換は不要で、6か月に1回程度の頻度でクリーニングすることを推奨している。短時間で浄水することができ、フィルター交換の手間もかからないので、旅行で持ち歩く際にも大活躍するだろう。

すでにKICKSTARTERで目標金額を達成し、2020年11月に商品を発送予定だ。こうしたテクノロジーの普及は、これまで飲み水を簡単に手に入れられなかった人にとって大きな役割を果たす。世界中の誰もが安全な水を手間なしに飲むことができる環境が広がっていくことを期待したい。

【参照サイト】1 in 3 people globally do not have access to safe drinking water – UNICEF, WHO
【参照サイト】LUMISTRAW | Instant Water Purification now Simple as a Sip

この記事を書いたライター

井上 龍馬

マーディー

1992年生まれ。大学卒業後にNZに移住し3年半の生活を終えて日本に帰国。通訳として関わったイベントで、アートを通した環境問題などを訴える社会活動(アーティビズム)に興味を持つ。関心はアート、写真、ビール、語学学習。現在は札幌にて今後の活動について検討中。Twitter:井上龍馬