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薬物依存

薬物依存

薬物依存とは

薬物依存とは(What is Drug Dependence)

薬物依存とは、依存性を持つ薬物を継続して使用することで、薬物の使用をコントロールできなくなる状態を指します。依存性薬物を繰り返し使用することで脳内の快感をつかさどる機能の変化によって引き起こされる精神疾患です。

症状としては身体依存と精神依存に分類され、いずれも薬物が使えない状況で見られます。前者では心拍や血圧の上昇、発汗、震えなどの症状が、後者では社会的な規範や法律を破ってまで薬物を入手しようとする行動などに現れます。

数字で見る薬物依存(Facts & Figures)

薬物依存に関する数字と事実をまとめました。

薬物依存は治療の対象ですが、依存性の高い薬物は多くの国で刑事罰の対象になっています。そのため自ら医療にアクセスするのが難しく、正確な患者数の把握は困難なため、違法薬物の使用歴等を用いた推計による実態把握が進んでいます。

  • 米国で違法薬物を乱用していると推定される人数は、1年間で750万人。(SAMHSA)
  • 日本で生涯のうちに違法薬物を使用したことがあるのは推計216万人。(NCNP)
  • 全世界で違法薬物を使用した15歳から64歳の人は1年間で2.47億人。そのうち乱用や依存症につながっているのは推計2,950万人。(国連)
  • 米国で薬物の過剰摂取で死亡する人数は年間6万人以上(CNN)

違法薬物の多くが安全性が確保されずに依存性を持っているため、これらの層は依存症のリスクが非常に高い人たちであるといえます。

薬物依存の原因(Causes)

薬物依存は、依存性の高い薬物を使用したことがきっかけで生じ、脳機能に影響を与えて慢性的な状態となります。しかし、依存症に至る可能性は他の疾患と同じように、人によって異なることが研究によってわかっています。

依存症に至りやすい要因として最も大きいのは個人の遺伝的特徴です。他にも精神疾患があったり、若年層である方が確率が高くなるなど、生理的な要因が大きく影響します。環境的な要因も影響し、子どものころに家族が薬物やアルコールを乱用していたり、違法な行動をとっていると、将来の依存症の確率が上昇します。また青年期に学校でなじめなかったり、対人関係が乏しいと、友人などの影響もあり薬物の使用傾向が高くなることが分かっています。

薬物依存とは

Image via ShutterStock

薬物依存はなぜ問題なのか?(Impacts)

薬物依存は他の精神疾患のリスクを上昇させたり、注射摂取時の感染症リスク、認知機能や身体機能の低下、多量摂取による死亡など、使っている人に多大な影響を与えます。

また本人への影響だけでなく、周囲の人間関係や社会生活にも影響を与えます。特に精神的依存が進むと、家族や友人、仕事や財産などの優先順位が低下し、薬物を使うことが思考の中心になるといわれています。薬物を優先して金銭問題や反社会的行動に関わったり、交通事故や不注意によるトラブルを起こすなど、その人の周りにも影響を及ぼします。

一方近年は、医療用だけでなく嗜好用の大麻が合法化されたり、非犯罪化されるなど解禁の動きが先進諸国で見られています。若年層による違法薬物の使用率の上昇にもみられるように、品質が保証されない薬物を違法に入手して使用することによる健康被害が問題になっています。

比較的危険性や依存性が少ないとされる大麻を合法化することで市場を政府の管理下に置き、「品質が保証された製品の流通」「法的な規制」「犯罪組織の締め出し」などを実現したい狙いがあります。これによって、薬物をめぐる環境が安全になるのか、まだ議論の余地があります。

薬物依存とは

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薬物依存対策のためにできること(What We Can Do)

薬物依存は、薬物を使用したくなくなるように「治療」することが極めて困難です。専門機関に通院して、薬物を「辞め続ける」ための心理スキルを習得したり、同じ問題を抱えた人たちの集まりである自助グループで人間関係を構築するといった手法が中心です。

私たちにできることは、「薬物依存に対する理解を深めること」「薬物依存への理解を広めること」「支援団体を支えること」が中心ではないでしょうか?

日本ではDARCという民間リハビリ機関が、主にNPO法人の形で全国に展開しています。DARCや厚労省が開催している薬物依存への理解を深める講演会に参加したり、DARCへのボランティアや寄付を通して取り組みを支えることができます。

薬物依存に関する団体(Organization)

薬物依存に取り組む代表的な団体の一例は以下の通りです。

【参照サイト】厚生労働省・みんなのメンタルヘルス
【参照サイト】日本精神神経学会
【参照サイト】薬物依存に陥らせるのは、薬の作用というより「孤立」

薬物依存の問題を解決するアイデアたち

IDEAS FOR GOODでは、最先端のテクノロジーやユニークなアイデアで薬物依存の問題解決に取り組む企業やプロジェクトを紹介しています。