「靴を履く」をバリアフリーに。ナイキの手を使わずに履けるシューズ

2021.02.03

人は外出するとき、当たり前のように靴を履く。しゃがんでスニーカーの紐を結んだり、靴ベラを使って履いたり、靴の種類によっても異なるが、長い時間をかけて靴を履くことは少ないだろう。しかし、中には自分でスムーズに靴を履いたり脱いだりできない人がいる。障がいを持つ人や高齢者、子どもの世話に追われる親などだ。

そんな、靴を履くのも脱ぐのも一苦労、誰かの力を借りなければ着脱できない人でも履きやすく設計された靴が誕生した。ナイキが開発した、手を使わずに履ける靴「ナイキ ゴー フライイーズ」だ。

ナイキ ゴー フライイーズ

ナイキ ゴー フライイーズ

特徴は、写真の通り、手を使わずに足だけで靴を脱いだり履いたりできること。ナイキが開発した、双安定性ヒンジ(ちょうつがい)とミッドソールのテンショナー(張力調整装置)によって、簡単に靴を着脱できるだけでなく、安定した履き心地も保つことができるのだ。

ナイキ ゴー フライイーズの対象は、車いすアスリートなど障がいを抱える人から、子どもの世話で手が離せない親、さらにコロナ禍であまり靴に触れたくない人まで様々。人々の活動的なライフスタイルをサポートすることを目指して作られた。実際に靴を履いた、車いすフェンシングチャンピオンのベベ・ヴィオは、以下のように述べている。

「いつもはシューズを履くのにとても時間がかかります。ナイキ ゴー フライイーズがあれば、足を入れて、その上に体重をかけるだけで大丈夫。これは障がいのあるアスリートに限らず、あらゆる人のリアルな生活にも活用できる新しいテクノロジーです。」

ナイキ フライゴー イーズ

「ナイキ ゴー フライイーズ」は、2021年2月15日より一部のナイキ メンバーに対して招待制で販売、2021年後半には一般販売が予定されている。価格は14,300円(税込)。

これまでもナイキは、障がい者でも紐を結ばずに履ける、『フライイーズ』という商品を開発し、販売しているが、今回のモデルはその進化版である完全ハンズフリー。日本の「靴を脱ぐ」文化から着想を得たという。

「改良とは一時的な通過点」。ナイキ フライイーズ技術の開発で意識されているこの言葉通り、常に今あるモノより良い商品を生み出し続けるナイキ。デザインとイノベーション、テクノロジーの力を終結させた、「どんな人でも快適に楽しめる靴」は、ただ便利なだけでなく、より多くの人々が活動的に生活を楽しむためのきっかけとなるだろう。

この記事を書いたライター

伊藤 智子(いとう ともこ)。大学時代、ヨーロッパで数年間過ごしたのち、大阪の真ん中から海と山が近い千葉の里山に移住。生態系の一部としての人間のあり方を模索すべく、山の中の古民家でシェアハウス生活を行う。ライター業の傍ら、カフェの運営やまちのつながりづくりなどに取り組み、さまざまな人と出会い、多様な生き方に触れることに魅力を感じながら過ごしている。最近のテーマは、目の前のものをじっくり感じ、味わい尽くすこと。曖昧なもの、わかりにくいものこそ大事にしたい。