お祝いごとやご褒美に欠かせないケーキ。ロンドンにあるLuminary Bakery（ルミナリー・ベーカリー）の商品には、見た目や味だけでなく、さらに「美味しい」ヒミツが隠されている。
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2013年にオープンしたこのケーキ屋は、様々な事情で社会復帰を目指す女性たちを、ケーキの力で支援する社会的企業（営利の追求だけではなく社会的な問題解決を目指す企業）だ。Luminary Bakeryは、パティシエ職業訓練、雇用に必要な基本的なスキル養成、また社会生活を維持するための経済自立応援など、2年間にわたる支援プログラムを女性たちに提供している。
ホームレス状態になったり、法律を犯してしまったり、望まない性労働に従事したり……そうした背景を持つ女性たちは、一度何かがきっかけで社会的に不利な立場に立ってしまうと、負の連鎖に陥りやすくなるという。実際に、プログラム受講者のほぼ全ての女性が性的暴力を受けたことがあると答え、8割以上がホームレスになった経験をしている。Luminary Bakeryは、そんな彼女らが「弱い立場である」というステレオタイプから抜け出せるよう、ウェブサイトやインタビューなどでも意図的に「弱い」などの言い回しを避けているという。
お店は社会貢献の理念に共感するお客さんでいつもにぎわっている。美味しいケーキやお菓子を味わえるほか、これから支援を受ける女性たちの分のコーヒー代を先払いできる「Pay it forward」の仕組みもあり、支援プログラムへの直接的な寄付も可能になっている。加えてオンラインではギフトに人気の「レターボックスブラウニー」も購入可能だ。
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ものをつくる人の顔が見えないことが当たり前な時代、社会問題の解決を身近に感じられるビジネスデザインは、私たちの心をあたたかくする。Luminary Bakeryのように、美味しいお菓子を食べながら、頑張っている人の支援につながるサービスやプロダクトが世界で広がっていくと良い。
【参照サイト】Luminary Bakery
Edited by Megumi
