ソーシャルビジネスとは・意味
ソーシャルビジネスとは?
ソーシャルビジネスは、貧困や環境問題などの社会課題の解決を目指して行うビジネスのこと。ソーシャルビジネスという言葉を初めて使ったのは、2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのムハマド・ユヌス博士だ。
ユヌス博士は、ソーシャルビジネスの特徴を、以下の3つだととらえている。
- なんらかの社会問題の解決を目的とする事業であること
- ビジネスの手法を用い、自立的・持続的であること
- 利益は投資家への配当ではなく、社員の福利厚生や自社への再投資にまわすこと
ソーシャルビジネスと一般的な企業の最大の違いは、事業の目的として「利益の追求」よりも「社会的課題の解決」に重きを置いている点である。また、ボランティア活動との違いは、活動資金を、寄付や政府からの助成に頼らず、ビジネスで自ら稼ぎ出す点だ。
ソーシャルビジネスの例
1983年、政治的な紛争や自然災害によって混乱をきわめた故郷バングラデシュを目の当たりにしたユヌス博士は、従来の銀行からはお金を借りられない貧困層の人びとに、無担保で小額の融資を行うグラミン銀行を設立した。
この融資は、担保や契約に基づいて行われるのではなく、信頼に基づいて行われるもので、貧困層の人びとが収入と住居を手に入れ、自立を支援するために提供される。この手法は今日では「マイクロクレジット」と呼ばれ、困対策の新方策として世界に広がっている。同氏はこれにより、2006年にはノーベル平和賞受賞を受賞した。
ソーシャルビジネスの今後
経済産業省によるソーシャルビジネス研究会が発足したのは2007年。また、2015年にはソーシャルビジネスに対する支援を推進するため、日本公庫によりソーシャルビジネス専用の融資制度が創設された。
日本でも徐々にソーシャルビジネスの認知度は上がってきているだろう。かつては行政やボランティアの仕事とみなされていた社会問題の解決。これにビジネスで取り組むことにより、経営側にも社会にも利益がもたらされる新しい世界が広がりつつある。
【参照サイト】ソーシャル・ビジネス研究センター(SBRC)
【参照サイト】政府広報オンライン 「ソーシャルビジネス」を支援
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