環境を守る取り組みを身近に。地球においしいコーヒーストア「スターバックス」【高校生が出会ったサステナ企業・団体】
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この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。
未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2022年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業に足を運び、自ら取材を行った。
高校生たちは企業と出会って何を学び、何を感じたのだろうか。
※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります
「ごみ・プラスチック」テーマで訪れたのは……
ここは、東京都品川区にあるスターバックスコーヒージャパンのサポートセンター(本社)。同社は、紙ストローの導入やフードロスを減らすための割引販売などを行っており、ドリンクやフードを提供する際に出るごみを最大限削減しようと取り組んでいる。
今回私たちは、スターバックスが行っているSDGsの取り組みやこれから取り組もうとしていることを知るために取材を行った。SDGsの取り組みについて知るなかで、大切なことは何か、自分たち一人ひとりが行えることは何かを考えてみたいと思う。
要らないものは再活用。循環をつくる仕組み
Q.スターバックスでは、プラスチックストローから紙ストローに変えたそうですね。このことでお客さんからどのような反応がありましたか?
最初は戸惑う人もいましたが、改良することによってお客様に慣れてもらうようにしています。また、紙ストローを使いたくない人には植物由来のプラスチックストローの提供や、繰り返し使えるストローの販売も行っています。
お客様からの反応としては、「良い取り組み」「環境について一緒に対策してくれて嬉しい」「応援している」などのポジティブなメッセージを頂きました。
Q.ストローの素材を紙にしてプラスチックの廃棄量を減らしていますが、カップについては何か環境への対策を行っていますか?
現在、店内で飲む人にはドリンクを蓋なしで提供することが可能です。また、2023年3月からは、全国の約1,500店舗で、店内利用時に限り、フラペチーノ®などのアイスドリンクを樹脂製グラスで提供する取り組みもスタートしました。
さらに、タンブラーやマイカップを持ってきた人にはドリンクを20円引きで販売していますし、一部の店舗では、繰り返し利用できる容器の貸し出しの検証を行っています。なお、現在、年間で約800万人の人がマイタンブラーを利用いただいています。
Q.そのほかにプラスチックに関わる問題について取り組んでいることはなんですか?
使い捨てではない、繰り返し使えるタンブラー、ストローなどを販売しています。また再利用された布類やプラスチックを使って繰り返し使える商品も開発しています。使い捨てのプラスチックカトラリーは、海洋の微生物の働きによって、最終的に水と二酸化炭素に完全分解される「海洋生分解性プラスチック」を利用しています。
Q.食品ロスのために行っている取り組みとはなんですか?
お店の商品を無駄にしないため、ドーナツやケーキ、サンドイッチなどはお店の在庫状況に応じて閉店3時間前から20%オフで販売しています。また、得た売り上げの一部はNPO法人に寄付しています。
Q.値引き販売・寄付をすることで、不利益にはならないのでしょうか?
20%引きで利益が低くなっても、お客様が買ってくれるのであれば良いと考えています。また、短期的な利益を上げることよりも、収益の一部を寄付することで世の中に役立てることのほうが重要だと思っています。
Q.お店から出るごみの中でいちばん多いものはなんですか?
店から出る一番多い廃棄物はコーヒー豆のかすです。スターバックスでは一店舗で約15kgのコーヒー豆かすが出ており、これを再利用する取り組みを行っています。例えば、茶葉や野菜などを育てるたい肥や、牛の餌として活用し、その餌で育った牛のミルクを商品として利用したりしています。コーヒー豆の飼料で牛を健康的に育てることが出来る上、その牛たちのミルクを仕入れることで食品の循環を行っているのです。
Q.ほかに環境や社会のために導入している取り組みはありますか?
「Ethically Connecting Day 想いをつなぐコーヒー」と呼ばれる日を導入しています。Connectとは、誰かと時間を共有したり、繋がったりするという意味です。毎年9月8日~9月10日と毎月20日に行っており、コーヒー豆のエシカル(倫理的)な調達方法を考え、生産者との繋がりを感じながらコーヒーを楽しむという取り組みを行っています。こうした場でお客様の意見を頂くことで、今後の取り組みに活かすことができています。
できることから挑戦を
コーヒーの調達から、製造、販売、その後の処理などに至るまですべての段階で環境に優しい取り組みを行っているスターバックス。エコな材料を使うだけでなくそれらを循環させられるよう工夫しており、現状に満足せず日々進化し続けようとする姿勢が素晴らしいと感じた。
2018年にスターバックスがプラスチックストローの廃止を発表した際、賛否両論の声が上がっていたのを覚えている。しかし、企業の方々は、批判や失敗を恐れずチャレンジすることに意義があると述べていた。私たちも、プラスチックを長く使うことや、分別して捨てること、繰り返し使えるタンブラーやストローなどを積極的に利用すること、食べ残しをせず綺麗に食べ切ること、3Rを意識することなどできることから挑戦していきたいと感じた。