一杯のコーヒーから、関わる人すべての幸せを考えるスターバックス【高校生が出会ったサステナ企業・団体】
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この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。
未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2023年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業に足を運び、自ら取材を行った。
高校生たちは企業と出会って何を学び、何を感じたのだろうか。
※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります
「コーヒーのエシカルな調達」テーマで訪れたのは……
今回私たちが訪問したスターバックスコーヒージャパンは、コーヒーストアの経営、コーヒー及び関連商品の販売をしている会社です。日本には1,900店舗以上ものスターバックスがありますが、同じ内装の店舗がないなど、店舗そのものの魅力も人気の一つです。さまざまな種類のラテやフラペチーノがあるほか、期間限定の商品も人気です。
取材で対応してくださった、若林茜さんは、国内に5人しかいないコーヒースペシャリストで、コーヒーと相性のいい食べ物の研究や、自宅でできる簡単アレンジコーヒーの開発に取り組んでいます。またコーヒーアンバサダーカップ(コーヒーの知識や情熱を、接客ステージやプレゼンテーションを通して競い合う2年に1度の社内競技会)の運営にも携わっています。また、太朗さんは千葉エリアで副店長として、バリスタ業務のほかアルバイト育成に関わり、自店舗や周辺の地域で、仲間のパートナー(従業員)やお客様に、コーヒーの魅力や楽しさを分かりやすく伝えるエリアコーヒーマスターとしても活躍していらっしゃる方です。
おいしいコーヒーの裏には、人がいる
Q.お仕事をする上で、どんなことを大切にされていますか?
「『小さな幸せが重なって世界が平和になること』を信じて、日々仕事に取り組んでいます。例えば、コーヒー農家周辺の環境(病院や学校など)を整えることは、より安心してコーヒー栽培に専念することにつながりますし、生活の質の向上にもつながっています。単なるビジネス相手としてではなく、正しくコーヒー豆を購入することで、現地の人々の幸せに貢献したいと考えています。また、私たち自身はコーヒーを通じてお客さまと関わります。単に提供するだけではなく、このコーヒーがどのような過程を経ているのか。そういうことにも興味を持っていただくことで、世界に関心を広げ、そこに住む人や平和について考えるきっかけにもなると考えて、日々業務に励んでいます」(若林さん)
現地の人の生活が快適であることによって、私たちの「おいしいコーヒーが飲める環境」が守られているのだと分かりました。そのうえで、スタッフの人たちが笑顔でお客様へコーヒーを提供することで、とても充実した喫茶空間が生み出されているのかなと感じました。
単にお客さんに飲み物を提供するだけではなく、仕事を通じて世界の平和のことについて考えているということが、とても心に響きました。生産者の方、スタッフ、お客様など、コーヒーを提供するまでに関わった様々な人とのつながりが聞けて、とても勉強になりました。また、お客さんにコーヒーの良さがわかるようにコーヒーに関するクイズなどを行っていることも知りました。
また、バリスタ体験では、実際に店舗にあるマシーンを使って、エスプレッソを抽出、シロップなどを選び、お気に入りのアイスビバレッジをカスタマイズしました。日本から遠く離れた生産地で大切に育てられ、多くの人の手を経て、届いたコーヒーのジャーニーを知ってから飲んだコーヒーは、少し味わいが深くなった気がしました。
環境への取り組みも
Q. コーヒーを作る際、大量の豆かすが必ず出ると思います。しかしスターバックスでは「抽出後のコーヒー豆かすをごみにせずに再利用する」という取り組みを行っていると聞きました。具体的にはどのようなものですか。
「スターバックスの店舗で1日に排出されるコーヒーのかすは1店舗あたり約15キロにもなります。スターバックスではその一部を野菜のたい肥や牛の餌にリサイクルしています。さらに、それを食べた牛のミルクをスターバックス専用のミルクとして店舗で使用することで、『再利用』に取り組んでいます」
取材を終えて……
若林さんは、インタビューのなかで、農家を単にビジネス相手と考えるのではなく現地の人の幸せを考えながら「正しく」コーヒー豆を購入する、と仰っていました。その言葉がとても印象に残っています。
振り返ってみると、私たちは単にその味を楽しむためにコーヒーを買っており、その一杯が自分のところに届くまでの背景を意識することはほとんどありませんでした。しかし、今回のインタビューで目の前のコーヒーにどんな人々が関わっているのか、その人たちの暮らしにどのような影響があるのかを知ることができました。今後は自分が飲もうとしているコーヒーの背景を考えながら「正しい」購入ができるようになっていきたいです。
また、若林さんは「小さな幸せが重なって世界が平和になること」を信じながら仕事をしている、と仰っていました。コーヒーを仕入れたり、新しいメニューを開発したり、店舗でコーヒーを提供したりと、担当する仕事はそれぞれ違うと思いますが、社員一人一人がこうした想いを持つことが、スターバックスが思う「多様性あふれる心豊かな社会」の実現につながるのではないかと思いました。
お話を聞きながら、コーヒースペシャリストという職業は、単にコーヒーという飲み物と向き合うだけではなく、「人々の幸せとは何か」を探求し、すべての人にとって良い世界をつくるための土台を一つずつ積み重ねていく仕事なのではないかと感じました。
私たちも、一つの商品やサービスを通して、その背景にあるものや関わっている人に想いを馳せていきたいです。そして、若林さんがそうされているように、自分の力が大きな変化の一部になることを信じてこれからの高校生活を送っていきたいと思います。
執筆者:広島市立沼田高校2年(大竹羽翼、森本悠斗、瀧本尚輝、植原由梨、鈴森大冴、山田彩良、白浜恋雪、小林由季、得能花心、藤岡稚咲、片山碧、安達都琶子、岡野紗希、宮本莉子、堤空都、宗吉玲菜、下臺結、三枝ゆい)