ソーシャルディスフォリアとは?
ソーシャルディスフォリアとは、主にトランスジェンダーが、出生時の性別で呼ばれたり、出生時の性別にふさわしいと感じられる振る舞いを求められたときに抱く不快感や違和感のこと。トランスジェンダーとして自覚する以前の人々が、自身の性自認(自分にふさわしいと思う性別)がなにかを特定する前に、自身の家族や、出生時の性別の人々の振る舞いや交流の仕方に対して、奇妙だと思ったり自身にそぐわないと感じたりすること。
たとえば、デッドネーム(トランスジェンダーの人が改名する前の名前)で呼称されたときの不快感や、自身の性自認ではない代名詞(彼、彼女)で呼ばれる際の不快感、シスジェンダー(自身の出生時の性別・出生時の戸籍上の性と性自認が同じ人々)が、他者から自身の性別からイメージされる性的役割を求められたりする際に感じる不快感などがある。
上記の例で想定している人物は、下記のような人たちである。
ソーシャルディスフォリアの具体例
ソーシャルディスフォリアの具体例として、下記のようなものがある。
ジェンダーディスフォリアとの違い
ジェンダーディスフォリアとは、生まれ持った性別の身体と自身の性自認との違いによって、「自分は女性/男性/他の性別ではない」と、自身の肉体に対して違和感・不快感を認識すること。一方で、ソーシャルディスフォリアは、当事者の精神面と周囲の環境や人々のほうに重きを置いている。
つまり、ソーシャルディスフォリアは、自分の周りの社会的状況やコミュニケーションにフォーカスするなかで、自分の中で違和感を発見し、周りの人々に対して不快感や疎外感を感じてしまう状態のことなのである。
まとめ
ジェンダーディスフォリアと同様に、ソーシャルディスフォリアを抱え続けるマイノリティも精神的な苦痛を抱えて生活している。セクシャルマイノリティはマジョリティと比べて、うつや自殺、貧困などに陥るリスクが高いという研究結果もある。
また、具体例で挙げたように、当事者がカミングアウトせずに自分を偽りながらコミュニティに参加している場合、そこのコミュニティでは信頼できる友人ができにくいことがある。また、誰かに助けを求められない、求めたとしてもその悩みが理解されない事態になることも多々ある。
さらに、セクシャルマイノリティの人たちのすべてが、性別適合手術を受けるわけではない。手術は身体への負担が大きく、術後もホルモン注射をし続けねばならないなど、金銭的・身体的リスクが高いことから、手術を受けない選択をする人もいる。また、ノンバイナリーなど男女に当てはまらない性別をもつ人にとっては、手術によって得る男性的・女性的肉体が自分の性別に適した体ではないという事実もある。
だが、セクシュアルマイノリティの日よにとって、社会の中で自分が本当の性別でいられる場所や人が増えることは、生きる上で極めて重要なこと。この記事を読んでいるあなたも、自身の周囲の決めつけに違和感を抱いたら、まずその違和感や不快感を受け止めてあげてほしい。それを感じるあなたは決して間違っていないのだから。
【参照サイト】The Gender Dysphoria Bible_Social Dysphoria
【参照サイト】独立行政法人労働政策研究・研修機構 ディスカッションペーパー 19-05
性的マイノリティの自殺・うつによる社会的損失の試算と非当事者との収入格差に関するサーベイ
【参照サイト】令和元年度 厚生労働省委託事業 職場におけるダイバーシティ推進事業 報告書 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
【関連記事】ジェンダーディスフォリアとは・意味 IDEAS FOR GOOD
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