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ジェンダーディスフォリアとは・意味

鏡に映る少女

ジェンダーディスフォリアとは?

ジェンダーディスフォリア(Gender Dysphoria)とは、生まれ持った生物学的な性別と性自認(自身の性をどのように認識しているか)が異なる場合に、違和感やストレス、不快感を覚えること。この言葉は英語圏の医学界で使用されており、日本語では「性別違和」と和訳される。

ジェンダーディスフォリアに苦しむほとんどが前述の特徴を持つトランスジェンダーの人々であり、その中には自分の性別が男性にも女性にも当てはまらないと感じるノンバイナリーの人々も含まれる。

性的マイノリティと精神障害

ジェンダーディスフォリアは、当事者にとっては非常に辛い状態であり、悪化するとメンタルヘルス障害や神経性無食欲症につながるため、適切な対処が必要とされている。場合によっては性別を適合させるためのホルモン治療や外科手術によって医学的に対処することが可能であるが、そこに至るまでに苦しんでいるトランスジェンダーの人々は大勢いると考えられる。

性的マイノリティに当たる人々は、そうでない人々よりもストレス、孤立、不安、うつ、自尊心の低下、自殺のリスクなどが高くなっており、性的マイノリティへの一般の人々からの差別や誤解、社会での生きにくさなどに加え、ジェンダーディスフォリアもその原因のひとつとされている。

なお、英語のつづりが似ているため、ジェンダーディスフォリアは身体醜形障害(Body Dysmorphia)とよく混同されるが、後者は自分の身体に対する不満感や、自分の身体には欠陥があるなどと認識する病気のことである。

私たちにできること

ジェンダーディスフォリアを感じる当事者たちの辛さを、そうでない人たちが想像することは難しいのかもしれない。また、ホルモン治療や性別適合手術が健康に及ぼす影響は大きく、医療的処置をすれば簡単に解決すると考えるのにも、注意が必要だろう。

では、私たちには何ができるのか。正しい答えはないが、ひとつはLGBTQ+当事者たちに共感し、支援するアライ(ally)として、LGBTQ+の社会的地位向上や権利擁護、平等の達成のための運動などに協働することではないだろうか。

こういった活動を通してジェンダーディスフォリアそのものを無くすことは難しいかもしれないが、そういった人々が少しでも生きやすい社会を作ることができれば、精神疾患に罹ってしまう性的マイノリティの人を救うことにつながる可能性がある。

この記事を読んだ読者が、性的マイノリティの人々をはじめ、誰もが生きやすい社会を作るために自分ができることは何か、考えるきっかけになると嬉しい。

【参照サイト】Dysphoria vs. Dysmorphia: Mental Health Discussions in Transgender Anorexia Nervosa Treatment




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