AIが低予算のレシピを提案してくれる「インフレ時代のクックブック」

2023.04.26

Akiko Okazaki

食料品の価格がはね上がって、家計を圧迫している──。ウクライナ戦争に伴う、原材料価格、燃料、輸送費の高騰によって続く物価高。「値上げの春」を実感している方も多いのではないだろうか。

世界でもインフレが加速し、家計のひっ迫を訴える人は多い。例えばカナダでは、国民の約半数が1年前よりも家計が悪化したと答えている。そして7割近くの人々が、インフレが今後も悪化するという暗い見通しを持っているのだ(※)

それではどうすれば、こうしたインフレから市民の生活を守ることができるのだろうか。カナダでは、AIを使った対策が、ちょっとした話題になっている。その名も「インフレ・クックブック」だ。

インフレ・クックブックは、食材宅配サービス会社のSkip The Dishesが電通クリエイティブ・カナダの協力で立ち上げたウェブサイト。AIが全国80か所以上の店舗、400種類以上の商品をチェックし、私たちが食料品の買い物をする際に価格を抑えたものを選び、それらお得な食料品でレシピの作成をすることを助けてくれる。

あなたがインフレ・クックブックにアクセスしたとしよう。まずは自分の住んでいる地域、世帯の規模(大人、子どもの人数)、1週間の食費を入力する。すると、アスパラガスが35パーセントの大幅プライスダウン、芽キャベツが7パーセント……というように、今まさに価格の下がっている食品が10種類提示される。

INFLATION COOKBOOK

Image via INFLATION COOKBOOK

次に、こうした食品を使った1週間のレシピが提案される。今日はアスパラガスとリガトーニのオーブン焼き、明日は芽キャベツとりんごのホットサラダというように、おいしそうでヘルシーなメニューが次々と並ぶ。

INFLATION COOKBOOK

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レシピには、作り方はもちろん、カロリーや調理時間も掲載されているため、参考になるだろう。こうしたレシピはAIが生成し、プロのシェフや栄養士が監修しているという。栄養価も高いヘルシーレシピをそれぞれの予算を最大限に活かしながら利用することができる、というわけだ。

インフレは、低所得者層を中心に生活に大打撃を与えている。節約しながら、ヘルシーな食生活を送ることは、人々の健康やウェルビーイングのためにも重要なことだ。AIによる市民生活の支援はこれからもますます期待されるところだろう。私たちの日常から欠かすことのできなくなったAIをこれからもうまく活用して、生活の味方としていきたいものだ。

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【参照サイト】インフレ・クックブック公式ウェブサイト

Edited by Erika Tomiyama

この記事を書いたライター

岡﨑 明子

Akiko Okazaki

岡﨑明子(おかざき・あきこ)。福岡・糸島在住のライター・コラムニスト。政治、経済、教育、労働、環境など、社会に潜む「課題」をテーマに、シャープかつ丁寧な執筆を得意としている。使用言語は日、英、仏、独。欧州に滞在したこともあり、幅広い視点から日本社会とは何かを模索中。文章の力で社会をちょっとずつ変えていけると本気で信じている。X: @okazaki_akikoxこの人が書いた記事の一覧