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おにぎりで途上国と先進国を結ぶ「TABLE FOR TWO」【高校生が出会ったサステナ企業・団体】

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TFT

©TABLE FOR TWO

この記事を執筆したのは、広島の「高校生たち」である。

未来を見据えた高校2年生たちが、さまざまな生き方を知り価値観を広げ、自分らしさを問う探求学習「わたしプロジェクト」。その一環で生徒たちは2022年に広島から東京を訪ね、ワクワクするようなサステナブル事業に取り組む企業に足を運び、自ら取材を行った。

高校生たちは企業と出会って何を学び、何を感じたのだろうか。

※以下、広島の沼田高校2年の生徒による記事となります

「食」テーマで訪れたのは……

特定非営利活動法人「TABLE FOR TWO International」(以下TFT)は、世界の飢餓や貧困、肥満のゼロをめざすと同時に、食の不均衡と人々の健康を改善することを目標に活動している団体だ。同団体の行うユニークな取り組みに、「おにぎりアクション」がある。これは、おにぎりにまつわる写真に「#OnigiriAction」を付けてSNSまたは特設サイトに投稿すると、協賛企業が寄付し、TFTを通じてアフリカ・アジアの子どもたちに給食5食が届く仕組みのことである。

さらに、TFTは東アフリカに位置するケニアやタンザニア、東南アジアのフィリピンなど、極度の健康被害がある6カ国で学校給食プログラムと菜園・農業生産性向上プログラムの支援を行なっている。

今回私たちは、SDGsに関わる取り組みや同団体が考える社会貢献について、また人材育成や働き方について、TFTの事務局長にお話を伺った。

※特定非営利活動法人TABLE FOR TWO Internationalの取材は、おにぎりアクションのトップスポンサーである日産自動車の会議室をお借りして行われました。

TFT

取材の様子。日産自動車の会議室にて

食が世界を変える

Q.TFTでは、SDGsのどの項目に力を入れていますか?

SDGsの7つの項目に貢献していますが、特に、2の『飢餓をゼロに』4.の『質の高い教育をみんなに』・17の『パートナーシップで目的を達成しよう』に力を入れています。

Q.TFTの活動にはどれくらいの人が関わっているのですか?

「先進国の私達と開発途上国の子どもたちが食事を分かち合う」というコンセプトのもと始まったTABLE FOR TWOの活動には、現在約700の企業・団体が参加しています。

Q.プログラムの支援を行う国を今後どのように増やしていかれますか?

現地で活動している団体とパートナーシップを築き、増やしていきたいと思っています。

Q.効果を感じた取り組みは何ですか?

給食支援です。支援先の子どもたちのなかには、食事が満足に食べられず、給食が1日の中で唯一の食事である子もいます。そういった子どもたちが給食を食べに学校へ足を運ぶことが彼らの教育機会に繋がり、就学率が高くなりました。それにより、支援先であるルワンダのバンダ村から初めての大学生が生まれています。そのときには、支援のやりがいを感じました。

TFT

日産自動車の担当者から話を聞いている高校生の様子

支援する側も、される側も健康に

Q.TFTではどんな社会貢献を行っていきたいですか?

TFTは「誰でも気軽に社会貢献ができる機会」を作ってきました。しかし、わたしたちのミッション「肥満と飢餓の同時解消」を実現するためには、もっと本質的に、人々の食への意識が変わることが必要だと思っています。今までの気軽な社会貢献に加えて、今後はそのようなプログラムについても考えていきたいです。

Q.支援に必要な資金を確保する際に、苦労することは何ですか?

TFTでは社員食堂や店舗でTFTヘルシーメニューを購入すると、代金の内20円が寄付となり、飢えに苦しむ世界の子どもに給食1食分をプレゼントできるプログラムを実施してきました。しかし、コロナ禍の影響で、社員食堂での資金確保ができなくなってしまい、苦労しましたね。社員食堂以外での新たな収入源を考えるきっかけになりました。

Q.今後支援の輪を広げていく際に重要な事はなんですか?

年齢や性別に関係なく多くの人を巻き込んでいくこと、そして、支援する側、される側が双方に健康になれるような状態を作ることが重要だと考えています。

Q.他に取り組みたいことは何ですか?

日本でも貧困が増えているので、TFTらしさを活かした食の支援を考えています。

まとめ

小さな子どもから高齢の方までが参加出来るおにぎりアクションの取り組みは、現代のネット社会を上手く利用し、みんなで貧困を無くそうとする良いアイデアである。

また、TFTが取り組みを通して、支援される人だけでなく支援する人も利益を得ることができるようにしているのは、他の企業や団体とは違う斬新な考えだと感じた。支援する側が利益を得られる取り組みであれば、私たちが取り組みに参加しやすく、TFTの取り組みを多くの人に共有し、参加してもらうことで、支援の輪をもっと広げることができる。他とは違う考えを活かすことで誰もが参加しやすい取り組みになっているのだと分かった。

こうした取り組みに積極的に参加することで、私たちも世界を少しずつ変えることができる。より良い世界を作るためにもまず、普段の生活から食の大切さを理解し、日々の食事を丁寧に楽しもうと考えたのであった。

記事執筆者:沼田高校2年生(浜本光佑、赤木楓花、黒﨑心音、麻生愛永、平田隆義、日髙真鈴、村上優秋、谷脇美心、中井瑛斗、有末結愛、國森光希、森田ちよ、森涼子、安達大志、淵本蒼太、岡野真士、中島昴、西本凪)

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