【9/23@神戸】戦争の記憶に、返事を書く。『水平線を歩く』から考える、私と平和のつなぎ方

2026.09.03

もし、何十年も前に生きた、会ったことのない誰かから手紙が届いたら。

その人が経験したこと、見た景色、抱えていた悲しみについて書かれていたら、あなたは、その手紙に何と返すでしょうか。

「大変でしたね」と書くでしょうか。
「なぜ、そんなことが起きたのですか」と尋ねるでしょうか。
それとも、何も言葉にできないまま、しばらく手紙を手元に置いておくでしょうか。

戦争の記憶を受け取ることも、少し似ているのかもしれません。

私たちは、過去に起きた出来事を直接経験してはいません。だからこそ、歴史を学び、記録を読み、証言に耳を傾けます。

その一方で、出来事から時間が経ち、当時を知る人が少なくなっていくなか、「知る」ことだけではなく、過去を生きた誰かの言葉と、いまを生きる私たちがどんな関係を結べるのかを考えることも、必要なのではないかと思うのです。

そんな問いを、戦争を経験した人が残した言葉に「返事を書く」という小さな体験から考えるイベントを開催します。

ゲストにお迎えするのは、戦没学徒の手紙に向き合い、自らの言葉で応答を綴ったエッセイ集『水平線を歩く』の著者・のせななさん。戦争や平和をめぐる記憶と向き合いながら、知覧や沖縄を訪れ、そこで出会った言葉や風景を手がかりに、自分自身と過去との距離を見つめてきたのせさん。その経験を伺いながら、「経験していない記憶を受け取る」とはどういうことなのかを一緒に考えます。

水平線を歩く

「核廃絶」「平和」「戦争をなくす」──どれも大切な言葉である一方で、あまりに大きな言葉だからこそ、自分の暮らしからは少し遠く感じてしまうこともあります。けれど、一人ひとりの経験から生まれた言葉に耳を澄ますと、教科書のなかにあった「戦争」という出来事が、少しずつ誰かの生活の風景として立ち上がってくることがあります。

「あなたの言葉を読んで、こんなことを思いました」
「まだ、よくわかりません」
「もし会えたら、こんなことを聞いてみたいです」

後半には、参加者それぞれが心に残った誰かの言葉を一つ選び、その人に向けて「いまを生きる自分からの返事」を書く時間を用意します。

そんな自分のなかに生まれた言葉を、手紙のように返してみる。

過去を「知識」として理解するのではなく、一人の人の言葉に耳を澄ますことから。夜の書店で、言葉を書く。そんな時間から、過去といま、そして自分と平和とのつながりを考えてみませんか。

開催概要

  • 日時:2026年9月23日(水・祝)18:00〜20:00(開場 17:45)
  • 会場:1003(兵庫県神戸市中央区栄町通1-1-9 東方ビル504号室)
  • ゲスト:のせなな氏(ライター/『水平線を歩く』著者)モデレーターIDEAS FOR GOOD 編集部
  • 定員:15名(先着順)
  • 参加費:一般チケット:2,000円/ 書籍『水平線を歩く』付きチケット:3,500円
        (※参加費には、ワークショップで使用する「お返事用ポストカード」などの制作・準備費を含みます。)
  • 主催:IDEAS FOR GOOD(アーティクル株式会社)
  • 申し込み:Peatixよりお申し込みください
  • ※キャンセルポリシー:イベント開催日の3日前(2026年9月20日23:59)までにご連絡がない場合は、返金は致しかねます。前日、当日のご連絡も同様です。ご了承いただきますよう、お願いいたします。

当日の流れ

  • 18:00〜18:40:ゲストトーク&トークセッション「経験していない記憶を、私たちはどう受け取れるのか」「大きな言葉の裏にある「命の手触り」を日常でどう受け取るか」
  • 18:40〜19:30:対話&ワークショップ「誰かの言葉に返事を書く」・問いや感じたことの共有・グループでの感想シェア・「過去の言葉」へ向けたお返事ポストカード執筆
  • 19:30〜19:50:全体シェア・Q&A・まとめ・生まれたお返事の全体共有
  • 19:50〜20:00:クロージング・店内見学

スピーカー

のせ なな(文筆家)

のせなな
1995年生まれ、神戸市在住。インタビューやエッセイを通して、大きな物語の陰に埋もれてしまう、小さく、簡単には言葉にできない声を掬い上げることを大切にしている。大学時代に「特攻隊員の死生観」を研究したことをきっかけに、戦禍のなかに残された若者たちの言葉と向き合い続けてきた。自らが経験していない戦争の記憶を、どのように受け取り、次の世代へ手渡すことができるのか。その問いを軸に、執筆と対話を重ねることをライフワークとする。

富山 恵梨香(IDEAS FOR GOOD編集部)

富山恵梨香
2018年アーティクル(旧ハーチ)株式会社に入社、IDEAS FOR GOODで国内外の社会的企業への取材や記事の企画などを行う。IDEAS FOR GOOD Business Design Labでは、展示や国内向け記事広告を担当。アーティクル欧州(旧ハーチ欧州)では、国際会議への参加やリサーチ、イベント、教育事業などに取り組む。関心テーマは、ウェルビーイングを実現する新しい経済のあり方。

伊藤 智子(IDEAS FOR GOOD編集部)

伊藤智子
大学時代、ヨーロッパで数年間過ごし、大学院では移民・難民研究(開発人類学)を専攻。帰国後、大阪から千葉の里山に移住し、山の中の古民家でシェアハウス生活を送りながら、生態系の一部としての人間のあり方を模索している。食を通じた地域づくりや高校生への講師活動にも携わり、人と人がつながる場づくりに取り組む。2020年からIDEAS FOR GOODで取材・執筆を続け、人間以外の視点にも寄り添いながら、日々の暮らしと社会の問いを地続きに捉える記事を届けている。

こんな方におすすめ

  • 「平和」や「戦争」というテーマについて、改めて考えてみたい方
  • ニュースや歴史の記録に接したとき、言葉にできない違和感やモヤモヤを抱えている方
  • 本や言葉を通した対話、自分自身の言葉で「書く」体験に興味がある方
  • のせななさんの著書『水平線を歩く』の読者、または関心のある方
  • 戦争を経験していない世代として、記憶の継承について考えてみたい方
  • 答えを出すのではなく、誰かと一緒に問いを考える時間を持ちたい方

▶️ Peatixよりお申し込みください。

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この記事を書いたライター

IDEAS FOR GOOD 編集部です。世界を大きく変える可能性を秘めた最先端のテクノロジーから、人々の心を動かす広告やデザインにいたるまで、世界中に散らばる素敵なアイデアを編集部が厳選し、あなたに届けます。