仮想キッチンで料理すると、現実世界の子どもにも食事が届く?オンラインゲーム「Mission: Hunger」

Browse By

子どもにも大人にも大人気の「Roblox」。仮想現実の世界を楽しめるだけでなく、独自のプラットフォームでゲーム制作をすることも可能な、バラエティに富んだゲーミング・プラットフォームだ。アメリカでは、16歳以下の子どもの半数以上がRobloxに夢中になっているという。しかし一方で、ホリデーシーズンのアメリカでは、5人に1人の子どもが空腹状態にある(※)

この二つの背景から、慈善団体であるNew York Common Pantryは、グローバル・マーケティング・エージェンシーであるThe Purpose Groupと共同で、Robloxの仮想世界を活用して現実世界の問題に取り組むことを考えた。

そして生み出されたのが、オンラインプレイを通じて、若者たちに現実世界の飢餓を知ってもらうバーチャル体験プログラム・Mission: Hungerだ。

このプログラムでは、ゲームに登場する仮想のコミュニティキッチンで、プレイヤーが棚への補充やバーチャルの食事の準備、提供をすると、現実世界で空腹の子どもたちに食事が提供される。プレイヤーは実体験に基づいたノン・プレイアブル・キャラクター(NPC)と交流することもできる。

このプロジェクトの目的は、子どもをはじめとしたプレイヤーの飢餓に関する意識を高め、行動を起こす力を与えること。PR Newswireの取材の中で、New York Common Pantryのスティーブン・グリマルディ事務局長は、このように述べている。

すべての子どもが、栄養のある食べ物を手に入れられるべきです。私たちはこのホリデーシーズンに、実店舗と移動店舗で100万食近くの食事を提供することを目指しています。ゲームの中で提供される食事と実際の寄付が匹敵するほど、たくさんの子どもたちに食事を与えられることを願っています。

Mission: Hungerのウェブページには、ゲームで提供された食事と現実に寄付された金額の統計が示されている。ゲームプレイは、現実世界に寄付をもたらすことで、空腹の誰かに救いの手を差し伸べるという“ゲームギビング”に変わるのだ。

最先端のテクノロジーとソーシャルグッドを組み合わせた取り組みは、デジタルに精通する若者ユーザーにとって簡単にアクションができることから、今後も多くの寄付につながる可能性があるだろう。また、子どもたちにギフトカードを送ろうかと考えている人は、この機会にRobloxのカードをプレゼントするのもいいかもしれない。

Feeding America

【参照サイト】Mission Hunger
【参照サイト】Mission: Hunger Helps Kids Solve Real-World Hunger Through Play
【参照サイト】NY Common Pantry Launches World’s First Virtual Community Kitchen on Roblox
【参照サイト】New York Common Pantry
【関連記事】VRの世界で寄付をして、現実世界を変えられる「Virtual Village」

Edited by Megumi

FacebookTwitter