残糸・残布をアップサイクルするプロジェクト「RYE TENDER」がスタート

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残糸・残布をアップサイクルするプロジェクト「RYE TENDER(ライテンダー)」が、2020年秋冬シーズンから開始される。

衣料品生産の背景には、衣類になることなく捨てられる糸や生地が存在する。RYE TENDERは、生産過程で廃棄されるはずだった残糸・残布といった「余り原料」に命を吹き込み、衣服として生まれ変わらせるプロジェクトだ。

RYE TENDERの特徴は、残糸・残布との出合いから始まる生産プロセスである。商品開発にあたって、従来のマーチャンダイジング的な考え方は採用せず、原料をもとに商品開発を行って、生産規模を決定する。また、デザインに合わせて素材を選ぶのではなく、素材の持つ本来の魅力を引き出すデザインプロセスを実施している。

デビューシーズンとなる2020年秋冬コレクションでは、ウールカシミアのセーターやカーディガン、パーカーやニットキャップなど、ベーシックなニットアイテムを軸に展開する。ウェアの価格は15,000円~17,000円、ニットキャップは3,500円となっており、余り原料の使用と流通過程の一元化により、一般的な市場価格よりも低い価格を実現した。

HUDSON CARDIGAN(ハドソン カーディガン)¥17,000 円 (税別)グリーン ウールカシミア(提供:株式会社インターソナー より)

HUDSON CARDIGAN(ハドソン カーディガン)¥17,000 円 (税別)グリーン ウールカシミア(提供:株式会社インターソナー より)

RYE TENDERは原料選定から消費者の手に渡るまで、できる限り多くの工程を目の届く範囲で行っており、今シーズンのコレクションはすべて中国の工場の残糸を使用した。同工場は糸を大切に保管・管理していたため、今回のプロジェクトを円滑に進められたそうだ。また、工場で働く人に趣旨を説明して理解してもらうことで、気持ちに一体感が生まれたという。思いのこもった製品を消費者の手元に届けることで、モノを大切にする循環が少しでも広がっていくことが同プロジェクトの願いだ。

RYE TENDERは、ファウンダーの澤木雄太郎氏とディレクターの小池勇太氏が出合った米ニューヨークでの経験から生まれた。生活者一人ひとりにサステナビリティへの意識が根付き、環境に配慮されたものが当たり前に存在する日常に身を置いた両氏は帰国後、自分たちの手の届く範囲でより良い「循環」を生み出すことを目標として、同プロジェクトを立ち上げた。

【参照サイト】https://ryetender.com/
【参照サイト】https://www.instagram.com/rye_tender/
【参照サイト】「残糸・残布」をアップサイクルするプロジェクト『RYE TENDER』がスタート

※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「Circular Economy Hub」からの転載記事となります。

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