Category Archives: コラム

アマゾンの熱帯雨林

ブラジルで開催のCOP30。気候変動に関する国際交渉の争点は?

2025年11月10~21日までブラジルのベレンで開催されるCOP30。京都議定書発効から20年、パリ協定採択から10年という節目の年にあたる今回の会議──争点はどこにあるのでしょうか?

給与の「公平性」は何によって測られる?昇給連動モデルとニーズベース給与が投げかける問い

努力では測れない“フェア”のかたち。経営層の昇給を従業員と連動させる「昇給連動モデル」、そして生活の実情に応じて支払う「ニーズベース給与」──この二つの新しい考え方から、公平性が担保された働き方を改めて考えます。

観光は「消費」から「関係づくり」へ。どうすれば、旅は地域の“栄養”になれるのか

住民の反発が高まるなか、欧州では観光を再構築する試みが加速しています。環境行動を促す報酬制度や地域共生型ホテルなど、持続可能な観光を模索する動きから、これからの「旅の倫理」が見えてきます。

即答なんてできなくて良い。五感で探る、未来への責任と真実の物差し

解剖学者・養老孟司氏の言葉をきっかけに、「なぜ戦争は起こるのか?」といった答えの出ない問いと、即座に正解を求める現代の「即答文化」の危うさを探ります。AIが高度化する今、私たちは諦めずに対話を重ねること、誰かの答えに依存せず、「自分の物差し」を育むリアルな体験を得ることこそが大切なのかもしれません。

この循環経済は速すぎる?急ぐ現代経済を、自然の時間に回帰させられるか

モノが「高速で」循環する状態は、本当に環境負荷を軽減し、私たちの心を豊かにするのか。循環経済が本質的に環境や社会の課題解決を担うためには、その速度を自然時間に寄り添うものにすることが欠かせないはずです。

吹き出しをみんなで支えている絵

「対話」って何だろう。IDEAS FOR GOODが大切にしたい「わからない」と共にあること

わかりあおうと努めながらも「わからない」を大切にしたい──今回の記事では、私たちが挑戦中のクラファンページに何度も登場する「対話」という言葉について改めて考えてみました。

台湾のごみ収集車

「人に見られながらごみ出しをする」台湾の回収システム。“ピアプレッシャー”が循環を後押しする?

高いリサイクル率を誇る台湾のごみ出しの方法は、ちょっと変わっています。具体的な方法を紹介しながら、公共性とごみの分別、循環経済の推進について考えます。

「日陰」はインフラだ。都市の未来を左右する、隠れた資源に投資するシンガポール

強い日差しを避け、ふと足を止めた木陰。突然の雨をしのいだ駅前のアーケード。もし、こうした日陰がただの偶然ではなく、都市全体でインフラとしてデザインされたものだとしたら?
この見過ごされがちな資源の価値にいち早く目をつけ、半世紀以上にわたって国を挙げて投資してきたのがシンガポールです。建国者リー・クアンユーの哲学のもと、屋根付きの歩道網や徹底した緑化を推進。その背景には、「快適性」を国民の幸福だけでなく、国の経済成長に不可欠な要素と捉える鋭い視点がありました。

「豊かになりすぎた」ノルウェーが抱える代償。繁栄の背後にあるものとは何か

高福祉・高所得のノルウェーでいま議論される「豊かさの代償」。停滞する経済と、グローバルサウスの資源に依存する構造。ノルウェーの事例は、豊かさを再定義する鏡となります。

暑すぎた夏から「適応」を考える。脱炭素だけでは、未来の地球に住めないとしたら?

異常な暑さだった今年の夏。もしこれが「日常」となってしまうとしたら、私たちは今の行動だけで十分なのでしょうか。今こそ考えたい気候変動の「適応策」を具体例と共に捉えます。

AIと人間の“あいだ”にある可能性。二項対立を超えて

排除か依存か。その二択を超えて、人間とAIはどう共生できるのか。「契約的共同創造(covenantal co-creation)」という新しい視点から、両者の“あいだ”に芽生える知性と創造性を探ります。

フクギ(福木)並木

樹木が集落を守る。沖縄の風水思想から学ぶ、自然環境への適応術

猛暑や台風や洪水……自然災害が増える今、私たちはどのように暮らしを「適応」させてい区ことができるのでしょうか?昔から台風の多かった沖縄のある村に今も残る、樹木が人々を守る集落のあり方を紹介します。

カードを持って幸せな女性

お金は稼ぐほど幸せ、は本当か。心理学者が伝える「後悔しない8つのお金の使い道」

幸せはお金で買える?買えない?米国のポジティブ心理学専門家が提唱する「後悔しない8つのお金の使い道」を紹介します。

机に並んで座る、各国代表

合意とは、それぞれが少しずつ“あきらめる”こと。戯曲『KYOTO』から考える、自国第一主義と気候変動対策

「自国第一」か、「みんなで円に入る」か。京都議定書の採択をめぐる国際交渉のリアルな姿を描いた演劇から、私たちが今持つべき“手放す覚悟”を問います。

飛行機に乗れるのが特権ならば、陸路の長距離移動は「超特権」か?

サステナビリティへの関心が高まる中で、「飛行機に乗らない」という選択肢が注目されています。しかし、それに代わる陸路の長距離移動は本当に誰もが選べる手段なのでしょうか?

メディアの「成長」をめぐる、理想と現実のあいだで。読者の皆様にいま伝えたいこと

今の社会も素敵だけれど、社会は“もっと”よくできる。IDEAS FOR GOODが独立したメディアとして歩み続けるために──創刊から9年目を迎えたいま、あらためて「育てていく」メディアのかたちを考えます。