Category Archives: インタビュー

年齢を重ねることが楽しみな社会へ。お年寄りと若者が共に暮らす賃貸住宅「ノビシロハウス」
神奈川県藤沢市にある賃貸住宅「ノビシロハウス亀井野」。ここには、高齢者と若者がゆるく関わり、支え合いながら共に暮らす風景があります。

ここでは誰もがパンを焼く。ノルウェー・オスロの「大窯のある都市農園」が見せる、公共の開き方
再開発地区の高速道路上に生まれた都市農園Losæter。アートが市民を巻き込み、誰もがパンを焼ける公共空間へと変貌したその軌跡を追います。

建材リユースを一手に引き受ける、英国の目利き集団「Material Index」
イギリス発のプラットフォーム「Material Index」は、建築における素材の選定を、カーボンフットプリントやリサイクル性などのデータに基づいて評価。持続可能なものづくりの鍵は「最初の一歩」に?

私たちは「地球のために生きる人」になれるか。30億年前から生きる微生物と現代をつなぐアート
植物学者、アーティストのKamada Mikikoさんは、植物と人の距離を近づけるべく、アートと科学の両輪で地球の未来について問いかけています。人間中心はもうおわり─Kamadaさんが伝えたいことは?

「ケアとしての金融」をデザインする。wait, what.が仕掛ける、公共を育むお金の新しい使い方
お金は「成長」のため?それとも「ケア」のため?スイスの投資会社wait, what.は、金融をコミュニティや生態系を育む道具として再設計。公共の価値を生み出す、新しい投資のカタチに迫ります。

戦後生まれが、戦争と向き合うということ。戦後80年の今、特攻の出撃地・知覧を再び訪れて
戦後80年を迎える今、戦争を知らない世代である筆者が再び知覧を訪れ、特攻隊員たちの遺書や手記に向き合いました。語られた言葉だけでなく、語られなかった沈黙の奥にある想いに耳を澄ませ、私たちが戦争をどう語り継ぐべきかを考えます。

「料理人は自然を翻訳する」MAZ東京のシェフが語る、食と哲学の交差点【持続可能なガストロノミー#14】
東京・紀尾井町「MAZ」のシェフ、サンティアゴ・フェルナンデスさんは「料理は自然を翻訳する手段」と語ります。ペルーと日本をつなぐ独自の哲学で、食を通じたサステナビリティを追求しています。

“ケアするまち”のはじまり。みんなが福祉に参画できる、埼玉・浦和の「さんかくカフェ」
埼玉県浦和にある「さんかくカフェ」は、障害のある人や高齢者、地域の誰もが関われる“福祉が日常に溶け込む”居場所。食やイベントを通じて多世代がゆるやかにつながり、孤立に寄り添う地域共生のモデルとなっています。

循環が暮らしに“溶け込む”まち。海と森に囲まれたノルウェー・ネスオッデンで、サーキュラースポットをめぐる
ノルウェー・オスロの対岸に位置するネスオッデンは、自然と隣り合わせの暮らしのなかで、サーキュラーエコノミーを「実践」から「文化」へと育てている町です。海、川、森、そして人の手。修理し、貸し合い、つながり合う──その日常の積み重ねに、循環型社会のヒントがありました。

贈るから、始まる。西国分寺・クルミドコーヒーが育む「友愛の経済」
東京都国分寺にあるカフェ「クルミドコーヒー」は、経営者・影山知明さんが「与えること(ギブ)」を起点にした新しい経済のあり方を実践する場だ。影山さんはもともと経営コンサルやベンチャーキャピタルの世界で働き、資本主義の可能性を感じながらも、その偏重による格差や孤立といった社会課題にも疑問を抱いてきた。
カフェ開業当初は一般的な経営手法に従い、計画と数値目標を追いかけていたが、売上は伸びてもスタッフの表情や店の空気が良くならず違和感を覚えた。そこで、スタッフの「必殺技(持ち味)」を生かす夜の営業企画を実施。個性や偶発性を大切にした運営を試みた結果、売上以外の価値も生まれると実感し、創業3年目で事業計画を手放した。
影山さんは、売上や利益だけでなく、スタッフや客との信頼・喜び・地域とのつながりなど、目に見えない価値を「生物量」と表現し、それを事業の成長の指標としている。事業は「基本事業」「戦略事業」「稼ぐ事業」に分け、計算のうえでバランスを取りながら、個性と挑戦を後押しする仕組みをつくっている。
さらに影山さんは、利他性を経済の原動力とする「友愛の経済」を提唱。その実践として、地域通貨「ぶんじ」を運営し、助け合いや与えることを媒介にした経済循環を地域内に生み出している。「ぶんじ」は金銭価値ではなく、労働と労働を媒介し、交換の本質を思い出させる存在と位置づけている。
影山さんは、人との関係性には「言葉の層」と「存在の層」があるとし、単なる利害関係ではなく、共に時間を過ごすことで育まれる深いつながりが大切だと語る。SNS社会で言葉だけが先行しがちな今、互いの存在を受け止め合う関係が孤立を防ぎ、利他性を育む土壌になると考えている。

万博・ドイツパビリオンが描く「循環型の未来」。多世代の心を掴む“自由で深い”体験展示をめぐる
夏休みに万博へ行くなら、「循環型の未来」を体現したドイツパビリオンもお忘れなく。子どもから大人まで多様な学びを届け、注目を集める展示デザインの背景を、パビリオンディレクターに伺いました。

「移民」から「まちの一員」へ。在留資格のない人と地域をつなぐバルセロナのレストラン・Mescladís
料理の力で、“移民”から“住民”へ。スペイン・バルセロナのレストラン「メスクラディス」は、ビザのない移民や困難な背景を持つ人々に、料理を通じて社会とつながる場を提供しています。

藍は生きている。剣道着の文化から「生きる力」をひもとく
藍染の剣道着。その色は生きて変化し、所作には人を整える力が宿ります。便利さの陰で失われがちな「生きる力」や「本当の強さ」を、藍染文化を通して見つめ直します。

人・自然・地域と共につくる。英国の港町が育てた、循環するスキンケアブランド
英国のビューティーブランド「Haeckels」を取材しました。地元の海藻を使った製品で知られる同ブランド。広告に顧客を起用したり、製品の価格を顧客が選べるシステムも?その背景にある哲学に迫ります。

「官僚主義」に創造性を。新しい公共を描く、ドイツのCreative Bureaucracy Festivalとは?
「官僚主義に創造性を」。そんな一見矛盾するようなコンセプトを掲げ、世界中の公共セクター関係者を惹きつけるフェスティバルが、Creative Bureaucracy Festivalです。制度を「なくす」のではなく「より良くする」ために、私たちは何を想像し、どう問い直せるのか? 現地取材を通して見えた、「新しい公共」のかたちとは。

人間の“感覚知”を再起動せよ。便利さの代償を取り戻す、フランスの「ローテクラボ」
もし明日、スマホもAIも使えなくなったら、私たちは自分の力だけで生きていけるでしょうか。ローテクを通じて「便利さの裏にある喪失」に向き合い、自らの感覚やスキルを取り戻す旅に挑む、冒険家コランタン氏の実践と思索を追います。