オンラインでも買える、日本国内のエシカルファッションブランド20選
近年注目される「エシカルファッション」や「サステナブルファッション」。
わかりやすく言うと人や環境・地域社会に配慮したファッションで、衣服づくりの過程で地球環境や動物福祉が考えられており、労働者への適正な賃金などもしっかりと保障するものである。使い捨てするようなものではなく、私たちが長く、大切に着ていく前提のファッションだ。ファストファッションの対義語として、「スローファッション」などと呼ばれるときもある。
「身近にそんなファッションを見つけられないだろうか」「どうせ買うなら、エシカルな買い物ができないかな」そんなことを思う人のために、オンラインで買える、日本発のエシカル・サステナブルファッションブランドを紹介する。
ブランドを選ぶ基準
本記事で紹介するブランドは、以下の基準で選んでいる。
- 見せかけだけのエシカルファッションを謳わない
- 水やエネルギーなどの環境資源を最小限に抑えた製品開発をしている
- 生産者・労働者の賃金や労働環境を守っている
- オーガニックコットンを使用している
- 過剰包装をしない
- フェアトレード認証を受けている
- 動物の権利を守っている(毛皮の代わりに植物性の素材を使うなど)
- サプライチェーンを透明化しており、消費者にも報告している
- 耐久性があり、長く使えるスローファッションである
※記事では、これらの基準のうち一つ以上を満たすものを選定
日本国内で買えるエシカルなファッションブランド
ここからは、編集部おすすめの国産ファッションブランドをご紹介していく。有名なブランドから比較的規模の小さいブランドまでをカバーしているので、ぜひチェックしてみてほしい。
01. People Tree(ピープルツリー)
フェアトレードの専門ブランド。オーガニックコットンを使用した着心地の良い衣服を揃えている。また、手作りのコットンでつくった服を通して、開発途上国の自立を支援も。東京・自由が丘に店舗があり、フェアトレードのチョコレートやコーヒーなども販売している。
【公式サイト】ピープルツリー
02. Tennen(てんねん)
「ゴミにならず、土に還る服であること」をブランドのコンセプトとしている。「Tennen(てんねん)」の名の通り、生地からボタン、縫い糸すべてに天然素材を使っており、土に還る衣服を販売。草木染めや藍染めなどをし、服を染める過程でも環境を汚さないよう配慮している。
【公式サイト】tennen
03. Enter the E(エンター・ジ・イー)
ブランドではなく、人や環境に配慮した「エシカル・サステナブル・フェアトレード」を基準にさまざまなブランドから厳選した衣服を販売しているセレクトショップ。幅広いデザインや価格のものを集め、一か所に集めることで人々の「知る機会」を増やしている。
【関連記事】サステナブルな服が当たり前になる社会を目指す。エシカルファッションブランド「Enter the E」
【公式サイト】Enter the E
04. CASA FLINE(カーサフライン)
一つひとつの商品にはART性(メッセージ)があるとして、商品の説明だけでなくその背後にあるストーリーも伝えているストア。オリジナル製品は、オーガニック素材、ローカルメイド、リユースまたはアップサイクル、そしてクラフトマンシップ(伝統技術)のいずれかを取り入れたものを厳選している。
【公式サイト】CASA FLINE
05. ashuhari(アシュハリ)
「オトナの女性に響く自然体で飾らない日常に溶け込む服。+ モノ・コトの循環を生み出す習慣」をテーマとしたレディースファッションブランド。素材にはこだわっており、土に還る(生分解する)素材や、職人の技術により長く使える素材を利用している。
【公式サイト】ashuhari
06. シサム工房
「お買い物とは、どんな社会に一票を投じるかということ」シサム工房(sisam FAIR TRADE+design)は、フェアトレードのファッションストア。東南アジアの生産現場に商品開発力と販売力をつけるという意思を持ち、ナチュラルテイストの服を販売している。
【公式サイト】シサム工房
07. 宝島染公(たからじませんこう)
宝島染公は、今では貴重になった藍染めや、草木染、墨染など、天然染料100%を使用した伝統の染色技術・加工でつくる藍染の靴下やストールを販売している。レディースだけでなくメンズの服も展開している。
【公式サイト】宝島染工
8. Liv:ra(リブラ)
オーガニックコットンを使用したエシカルランジェリーブランドで、主に女性用下着を販売。化学染料ではなく、京都の職人による「新万葉染め」という伝統の草木染め技術を使用している。
【関連記事】「見える距離感」で本質的な「エシカル」を目指す。草木染めランジェリーブランドLiv:ra
【公式サイト】Liv:ra
9. UNDERSON UNDERSON(アンダーソン・アンダーソン)
肌と環境にやさしい肌着ブランド。販売するルームウェアやアンダーウェアのうち、肌に触れる部分の99.9%が和紙でできており、合成化学染料やシリコンなど、添加剤は使っていない。1500年もの昔から続く伝統素材である和紙と、最新技術の新しい組み合わせ。
【公式サイト】UNDERSON UNDERSON
10. 兆-KIZASI-(きざし)
ヴィジュアル系エシカルアーティストの兆-kizasi-氏が立ち上げたネオエシカルファッションブランド「兆-KIZASI- MADE WITH JAPAN」は、音楽やアートなどのエンターテインメント、そしてファッションを通してエシカルなアクションを起こしている。原糸の段階でオーガニック認証を取得したインド産オーガニックコットン「bioRe Cotton」を100%使用し、ミシン糸にもアメリカ産スーピマオーガニックコットン(アメリカ南西部で採れる超長綿を使った高級コットン)を使用している。
【関連記事】音楽とファッションを社会貢献のきっかけに。ヴィジュアル系エシカルブランド「兆-KIZASI-」
【公式サイト】兆-KIZASI- MADE WITH JAPAN
11. LOVST TOKYO(ラヴィストトーキョー)
カバンやシューズなど、すべてのコレクションにおいて、非動物性レザーを用いたヴィーガンファッションを提唱するLOVST TOKYO。
ブランド名には、「愛(Love)を持ってヴィーガン/多様性(Vegan/Variety)な考え方を一番(1ST)に尊重できる文化をTOKYO(東京)から発信していく」というメッセージが込められている。
【公式サイト】LOVST TOKYO
12. oblekt(オブレクト)
「人と環境に優しいモノづくり」をテーマに、無駄なものを限りなく削ぎ落としたデザインのブランド。
サステナブル素材を使用したファッションアイテムの他、生活雑貨なども販売している。
【公式サイト】oblekt
13. omi crafts(オミクラフツ)
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糸にまで天然素材を使い、肌に優しい縫製にこだわったファッションブランド。在庫を持たずに、展示会での受注生産のみに絞ることで、衣服の廃棄も減らしている。
【公式サイト】omi crafts
14. Motherhouse(マザーハウス)
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「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念を掲げるブランド。
素材開発から販売までを一貫して行うことで、透明度の高いモノづくりを実現している。いくつかの店舗には、工場を再現した展示もある。
【公式サイト】Motherhouse
15. KAPOK KNOT(カポックノット)
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「着る社会貢献」を体現する、木の実からできたコートを作っているブランド。
売上の一部でカポックの植樹や品質改良などが行われており、エシカルファッションを買うことが未来のカポックを育むことにもつながっている。
【公式サイト】KAPOK KNOT
16. Ayuwa(アユワ)
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多忙な女性が「ラクして美しく」を手に入れて充実した日々を送って欲しい。そんな願いから誕生した2016年デビューのワンピースブランド。
ブランド開始以来、1購入あたり1コイン=500円を子ども支援活動団体に寄付するプログラム「Ayuwa Charity Program」に取り組んでいる。
【公式サイト】Ayuwa
17. Usaato(うさと)
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綿・麻・絹の自然素材と、草木染、機織りなどの「手仕事」を掛け合わせたゆるやかなファッションブランド。
自然の中で育まれた素材が、紡がれ、染められ、暮らしに寄り添っていく。
【公式サイト】Usaato
18. SOLIT!(ソリット)
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体型、障害の有無やセクシュアリティに関わらず着やすい1着を販売している。
多様な体の形に対応しているこのブランドが目指すのは、「オールインクルーシブ」だ。
【公式サイト】SOLIT!
19. takes.(テイクス)
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「竹を使った素材で人々を健康に」という思いから生まれた、オーガニックなファッションブランド。すべてのアイテムに、竹でできた素材「TAKEFU(竹布)」を使用している。
【公式サイト】takes.
20. rrrrrrrrr(ナインアール)
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リデュース、リユース、リサイクルといった従来の「3R」に加え、現状をユーザーに伝える「Real」や先鋭的な思考で社会問題へ挑戦する「Radical」など9つの「R」を合わせたファッションブランド。
衣類を作るプロセスを公開したり、インスタグラムで読者と意見交換をしたりと、一方通行ではないコミュニケーションにも取り組んでいる。
【公式サイト】rrrrrrrrr
まとめ
ファッションは、人が生活を送る上で、さまざまな役割を果たしている。しかし今では、必要以上の商品が消費され、まだ着られるのに捨てられる服が多くあるのが実情だ。アパレル業界は流行を作り出し、次々と新商品を投入し、安い値段で消費者の購買意欲を焚きつける。
服を買うときには、できるだけサステナブルなものを選んでいきたい。そのために、デザインや肌ざわりだけでなく「オーガニックコットンを使っているか」「環境配慮がされているか」などの新たな視点を加えて選んでいくといいだろう。