エリザベス女王が英断。イギリス王室のプラスチック製品を廃止

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最近、世界中に衝撃を走らせた一本のドキュメンタリー番組がある。David Attenborough氏が制作したBlue Planet II だ。映像中には、プラスチックや化学物質による汚染が原因で命を落としてしまった子クジラに、なんとも悲しげな表情で寄り添う母クジラが登場する。近年、海の汚染は深刻化しており、The Plastic Oceansによると、毎年世界中で生産される3億トンのプラスチックのうち、約3%が海に廃棄されている。結果、これらの産業廃棄物を食べ消化できないたくさんの海の生物たちが死んでしまうのだ。

この衝撃的なシーンと事実は、イギリス王室までもを動かした。エリザベス女王が、王室領地内でのプラスチックストローとペットボトルの使用を禁止したのだ。目的はいうまでもなく、プラスチックの使用を削減するためである。

女王はさまざまなアプローチでこの問題に向き合っている。具体的には、王室スタッフが使用する食堂でのプラスチック製品の全面廃止や、民間のカフェでのプラスチックストローの段階的廃止が予定されている。バッキンガム宮殿、ウィンザー城、ホリールード宮殿での宴会で使用する食器は、すべて陶器にし、紙コップもリサイクル可能なものに切り替わる。

また、ロイヤルコレクションのカフェでテイクアウトをする際の容器は今後、完全に生物分解可能な原料でできたものか、コンポスト可能なものでなければならない。

バッキンガム宮殿のウェブページには、「環境への悪影響を削減するために、王宮ではLEDから水力発電設備の導入まで、さまざまな手段を使用している」と明記されている。

実際、3億ポンド以上もの予算をつぎ込んだ10年計画は、バッキンガム宮殿をはじめとした王室領地内のエネルギー使用の効率化といったイノベーティブな内容となっている。第二次世界大戦以来、取り替えられていない暖房機器やケーブルなどを環境に優しいモデルに更新し、ソーラーパネルの導入も予定されている。また、王室に請け合っている企業は、環境汚染をしていないことを証明することを義務付けられた。

このように、イギリス王室は多種多様な分野で環境保護に取り組みはじめている。政府、企業、非営利団体など多くのステークホルダーが持続可能な社会を形成するために活動する中、王室もイニシアチブをとっていることは素晴らしい。環境保護への動きを加速するためには、身分や立場にかかわらず、地球市民である一人ひとりの意識が大切なのだ。

【参照サイト】The Royal Household and the Environment
【参照サイト】The Queen declares war on plastic after David Attenborough documentary
【参照サイト】Queen bans plastic straws and bottles on royal estates after David Attenborough documentary
【参照サイト】The Plastic Oceans

(※画像:Shutter Stockより引用)