オペラ座の怪人、レ・ミゼラブル、キャッツ。日本でも公演されたことのある世界的に有名なミュージカルたち。そんなミュージカルを英語で観てみたいと考えたことはないだろうか?しかし、英語が話せても、ミュージカルや映画のセリフを完全に理解できる人は少ないだろう。
言語に限った話ではない。視覚や聴覚に障害のある人たちも、目や耳で楽しむ要素の強いミュージカルを健常者と同じ方法で100%楽しむことは難しい。しかし、そんな問題をすべて解決してしまうアプリが、イスラエルのスタートアップによって開発された。
イスラエルのスタートアップ、GalaProが開発したアプリを利用すれば、言語がわからずとも、ミュージカルを楽しむことができる。
このアプリは、ミュージカルの字幕をリアルタイムで多言語で表示してくれる。また、目の不自由な人は、音声によってステージ上で何が起きているのかがわかる。耳の不自由な人にセリフを表示する機能も備わっている。字幕のほかにも、音声を拡大する機能も搭載されている。
スマートフォンを使うことにより、ミュージカルの雰囲気を損なうのではないかと心配する人もいるかもしれないが、その心配はいらない。アプリを使用するときは、フライトモードに設定し、シアター内にあるサーバーにWi-Fiを繋げることで、アプリ機能を使用することができる。また、画面の光も最小限になるため、ミュージカルの最中に邪魔になることもない。
2018年末までに、すべてのシューベルトシアターで使用できる予定になっているこのサービス。すでに多くのシアターで使用され、「迷子の警察音楽隊」、「オペラ座の怪人」、「シカゴ」、「ハロー・ドーリー!」などのミュージカルを楽しむことができる。
「物は使いよう」とはよく言ったもので、このような字幕機能も、使い方次第では、言語の壁を取っ払うだけではなく、目や耳の不自由な人たちがミュージカルを楽しむことを可能にする。これから、新たなテクノロジーとアイデアで、障害という壁はどんどんなくなっていくだろう。
【参照サイト】Theaters partner with GalaPro app to offer live closed captioning
【参照サイト】This app by an Israeli startup is a hit on Broadway
【参照サイト】GalaPro