水道管の水漏れを検出するAI技術、カナダで開発進む。水のムダ、コストを削減へ

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カナダのオンタリオ州にあるウォータールー大学研究チームが、街の水道管からの水漏れを検出するAIを使ったセンサーを開発した。

私たちの大切な資源である水。安全な飲み水の確保は、世界の最重要課題のひとつだ。しかし、浄水場で処理された水は、家庭や施設に給水されるまでに、水漏れや水道管破裂などによって多くがムダになっているという。カナダではその割合は13%にのぼり、カナダよりも古いインフラを持つ国では、その割合がさらに高いという現状がある。

そこで研究チームが開発したのは、水道管内の水音を記録し、水供給システムの他の音と区別して、小さな漏れも検出するAIアルゴリズムを使ったセンサーだった。このセンサーは、既存の消火栓などに容易に安価に取り付けられる。取り付けにあたって、掘削(くっさく)したり、消火栓の水を一時的に止めたりする必要はない。

この研究を率いたローヤ・コディ氏は、「いま、地方自治体は道が浸水したり、水道管の老朽化を検査したりしたときに作業員を送っているが、このセンサーを使うことで、もっと効率的に水道管の維持管理や修繕ができるようになる。」と語る。

水漏れを検知するAI

(c)University of Waterloo

水道管破裂などの問題は、水圧変化や水量変動、もしくは水表面の泡立ちなどによって発見されることが多いが、小さな水漏れは、何年にもわたって検出されないことがある。そして、長期間の水漏れは、処理された水をムダにしてしまうコストに加えて、健康被害をもたらすこともあるのだ。

「水漏れを早期に検知することで、水道管の破裂を未然に防ぐこともできる」と、コディ氏は述べる。

研究チームはすでに、研究室において少量の水漏れの検出に成功しており、現在は消火栓センサーで実地試験を行っている。また、地方自治体が水漏れを検知して、優先順位を付けながら効率的に修理を行えるように、水漏れ箇所の表示方法を開発中だ。

AIを使った、街の水道管からの水漏れを検出するセンサー。インフラの老朽化への対応が模索されるなか、水という大切な資源を有効に使い、街の機能を保つための画期的な技術として期待される。

【参照サイト】AI could help cities better detect water leaks
(※画像:University of Waterlooより引用)

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