企業のサステナビリティ経営や脱炭素への取り組みが加速する一方、その情報発信を巡る課題が現場を悩ませている。実体が伴わない環境訴求を指す「グリーンウォッシュ」への警戒感が世界的に高まり、企業には高い正確性と透明性の確保が求められている反面、炎上や批判を過度に恐れるあまり、根拠のある健全な取り組みすら発信を控えてしまう「グリーンハッシング」もリスクとして指摘されているからだ。
必要なのは、積極的に語るか、沈黙するかという二択ではない。自社の取り組みの何が環境に貢献しているのかを明確にし、その主張を裏づける根拠とともに伝えることではないだろうか。
こうした社会潮流を受け、株式会社博報堂DYホールディングスは、2026年3月末に13年ぶりに改定された環境省の「環境表示ガイドライン」に基づく『環境表示ガイドライン実践ガイドブック ~グリーンウォッシュを越えて、よりよいコミュニケーションを実践するために~』を制作し、2026年7月に一般公開した。
本書はグリーンウォッシュとハッシングのリスク解説だけではなく「正しく伝える」ことに焦点を当て、企業と生活者・社会との間で信頼を生み出すための具体的なコミュニケーション指針を提案。この実践ガイドブックの作成にあたっては、IDEAS FOR GOODを運営するアーティクル株式会社(旧ハーチ株式会社)も協力企業として参画した。

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本ガイドブックは、環境省による改定の核となった環境表示における「5つの基本的な考え方」を端的に解説するとともに、広報・広告・マーケティング現場で留意すべきポイントを紹介している。具体的には、あいまいな表現の回避、根拠や補足説明の明確化、製品のライフサイクル全体を見据えた検証、情報追跡性の確保など、実務に接続しうる視点が要約されている。
環境省大臣官房環境経済課 課長・平尾禎秀氏が「グリーンウォッシュの防止はもちろんのことですが、批判を恐れるあまり環境主張を行わないこともあわせて抑制し、率直な対話から信頼の好循環、さらに環境製品・サービスの市場拡大を図っていく」
ことを狙いとして語った。つまる、単なるルール遵守にとどまらず、企業の差別化にも寄与しうるガイドラインとなっている。
脱炭素社会への移行において、企業のサステナビリティ発信は単なるリスク回避の領域を超え、ブランド価値や競争力を左右する戦略的要素へと移行し始めている。企業が過度な自粛を乗り越え、真摯な取り組みを「正確かつクリエイティブに」伝える文化を醸成することこそが、より持続可能な社会の実現につながるだろう。
▶︎ガイドブックの閲覧・ダウンロードはこちら:環境表示ガイドライン実践ガイドブック~グリーンウォッシュを越えて、よりよいコミュニケーションを実践するために~
【参照サイト】博報堂DYホールディングス、環境省の「環境表示ガイドライン」に基づき企業の適切な情報発信を支援する「実践ガイドブック」を公開
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