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【2022年最新版】災害時に身を守りながら地球にも優しい、サステナブルなアイデア11選


近年日本では、大雨や大型台風などといった自然災害の発生頻度が増加しており、それに伴う被害も年々大きくなっている。気象庁によると、今年の7月には西日本から東日本の広範囲にわたる長期間の大雨となり、九州を中心に7月初めから2週間ほどで総降水量が年降水量平年値の半分以上となる地域もあった。

豪雨や洪水などによる水害意外にも日本全土で巨大地震が発生するリスクも常にあり、今年は新型コロナウイルスの感染防止も行わなければいけないため、例年以上に衛生面などに配慮し災害への備えを行う事が必要となっている。

今回は、普段の生活だけでなく、災害時にも役立つサステナブルなアイデアを紹介したい。

目次
  1. 1. 電気がなくても使えるアイテム
  2. 2. 災害時も衛生面に配慮できるアイデア
  3. 3. 普段も使える便利なアイテム

1. 電気がなくても使えるアイテム

1. 手動で発電できる便利デバイス

災害時のスマホ電源確保に。手動で発電できる便利デバイス「LIFESABER」


アメリカのデザイナーが開発した「LIFESABER」は、USBスマホ充電器、浄水器、プラズマライターという災害時に必要な三つの役割を持つ便利なデバイスだ。握り手を15分間回転させると、充電が切れたスマホを復活させられる電力を生みだすことができ、棒状の浄水器を取り付け3分間かき混ぜると、小川の水や雨を紫外線で殺菌し、飲むことができる安全な水にしてくれる。

プラズマライターとしての機能も画期的で、バッテリー駆動のためライター液は不要、ボタンを押すだけで明かりを確保できる。懐中電灯やストロボライト、サイレンとしての機能も備えており、懐中電灯は3分間の充電で最大30分間使用できる。価格は79ドル(約8,520円)からで、日本へも19ドル(約2,050円)追加で配送可能だ。

  • 国名:アメリカ
  • 団体(企業)名:Marvin Weinberger

2. 電気を使わない、未来型エコヒーター

たった5分で準備完了!イタリア発、電気いらずの未来型エコヒーター


イタリアのデザイン会社Art is Therapyが開発した「Egloo」は、わずか1kgと超軽量でエコな暖房器具だ。設置は簡単で、キャンドルを置くベース、金属製の網、大小のドーム型テラコッタ(素焼きの焼き物)という4つのパーツをハンバーガーのように順にサンドするだけだ。格納テラコッタの特徴を最大限に活かした作りによりキャンドルの火だけで部屋を暖められるため、電気が失われた災害時にも使用できる。

詰め替え用の小さなキャンドル3つで、暖かさは平均5時間保つことができ、部屋の温度は約30分ほどで2~3度上昇するという。こちらも公式サイトから購入可能だ。

  • 国名:イタリア
  • 団体(企業)名:Art is Therapy

3. 太陽光だけで湯を沸かせるアイテム

どこでも熱いコーヒーを。太陽光だけで湯を沸かす「GoSun Go」


アメリカ・オハイオ州に本拠を置くGoSun社が開発した「GoSun Go」は、太陽光により最大400ミリリットルまでの水を30分で沸騰させることができ、その熱で調理もすることができる。火やガス、電源などを使わないのが大きな特徴であり、キャンプの時や災害時にも有効に使えるアイテムである。重さは0.9kgと軽量のため持ち運びも簡単で、調理可能時間は20~30分、調理温度の上限は260度だ。雲の中も通る紫外線や放射線スペクトルを吸収して熱に変える同社の特許技術により、曇りの日でも、どんなに寒い場所でも調理可能となっている。

  • 国名:アメリカ
  • 団体(企業)名:GoSun社

2. 災害時も衛生面に配慮できるアイデア

4. 携帯手洗いシンク

どこでも清潔な水を。太陽光を使った携帯用手洗いシンク「GoSun Flow」


同じくGoSun社が開発した「GoSun Flow」は、太陽光を使って川や湖などの水をろ過し、蛇口からきれいな水を使うことができるコンパクトな携帯用手洗いシンクだ。パッケージにはソーラーパネルがついており、セットにはフィルター、ポンプ、パワーバンク、ホース等が入っている。これらが水をろ過して、清潔な水の供給源となる。

付属のホースを川や湖などの水源(塩水を除く)に入れて、パワーバンクの電源を入れるだけで使用でき、1分で約1リットル、フィルター1本で1,000リットルの水のろ過が可能。ポンプへの電力はパッケージのソーラーパネルから、もしくはスマートフォンからUSBケーブルを使って供給できる。価格は浄水フィルターセットが149ドル(約1万6,000円)で、日本へも送料各90ドル(約9,600円)と110ドル(約1万1,800円)を追加で配送可能だ。

  • 国名:アメリカ
  • 団体(企業)名:GoSun社

5. ボタンひとつで水を浄化するストロー

待ち時間なし。ボタン一つで水を浄化する再利用可能ストロー「LUMISTRAW」


シンガポールの製造業者Champs Industrialが開発したのは、浄水機能を搭載したストロー「LUMISTRAW(ルミストロー)」だ。このストローは、水を入れたボトルに取り付け、ボタンを押すだけで水を浄化することができるアイテだ。内蔵されたUV-C LEDによって中を通る水にUV-Cを照射することで、ウイルスや微生物のDNAを破壊し、感染や繁殖を防ぐ仕組みとなっている。

シリコン製の飲み口の下部には充電ポートが設けられており、充電するだけで浄水機能が使える。フル充電の状態では45杯分の水を浄水することができるので、1日に6杯の水を飲んでも、1週間は浄化された飲み水を確保できる。こちらはクラウドファンディングサイトKICKSTARTERから購入申込み可能だ。

  • 国名:シンガポール
  • 団体(企業)名:Champs Industrial

6. ほぼ紙トイレ

誰でも簡単に組み立て可能。災害直後からすぐに使える「ほぼ紙トイレ」


トイレは災害直後から必要なのにも関わらず、被災地では公共トイレは封鎖され、仮設トイレが来るにも時間がかかるため、多くの人々がトイレに悩むことになる。この問題を解決するべく株式会社カワハラ技研が新たに開発したのは、女性や子供など誰でも容易に組み立てられ、衛生的で事後処理も簡単な備蓄型仮設トイレ、「ほぼ紙トイレ」だ。このトイレは、便槽以外の全ての部分が紙で作られており、廃棄するときも環境負荷が少ない。サイズは単体で200人使用できる大容量となっており、設置後1か月間は耐えられる作りになっている。

男女別でプライベートが確保できる個室トイレになっている点もありがたく、洋式にすることで高齢者やケガをしている人でも使いやすくなっている。さらに詳しい情報は公式ウェブサイトから閲覧できる。

  • 国名:日本
  • 団体(企業)名:株式会社カワハラ技研

7. 水を足すだけで使えるハンドソープ

Less is more。スウェーデン生まれの、水を足すだけで使える粉末ハンドソープ「Forgo」


スウェーデンのデザインスタジオForm Us With Loveが開発した「Forgo」は、水を混ぜると使うことができる粉末状のハンドソープだ。“最小限”がテーマのこの商品を購入すると、小さな紙の封筒だけが届き、中には粉末状の石鹸が入っている。これを普段使っているボトルに入れ、水と混ぜたらハンドソープの完成だ。

スタイリッシュなパッケージは普段の生活にも馴染み、コンパクトで軽量なので災害時に荷物にならないところも魅力だ。これがあれば災害時の感染症対策も行える。こちらはForgoのオフィシャルサイトから購入申込可能だ。

  • 国名:スウェーデン
  • 団体(企業)名:Form Us With Love

3. 普段も使える便利なアイテム

8. 水に触れると膨らむ浮き輪

水に触れると2秒で膨らむ、世界で1番小さな救命浮き輪


スペインのOneUp社が、水に触れると2秒で膨らむ、世界で1番小さい救命浮き輪「OneUp」を開発した。OneUpの重量はわずか360gと軽量で、開く前の大きさは17cmと、ジュース缶と同じサイズだ。150kgの人まで使用可能だという。金属リングのカラビナで、カバンやベルト、ズボンに装着できる。

この浮き輪は、水に触れると内蔵されている塩袋が溶けて二酸化炭素を放出するバネを緩め、浮輪が膨らむ仕組みになっている。保証期間は2年間で、MSDS(化学物質等安全データシート)やCEも認証済である。もともとはレジャーを楽しむためのアイテムだが、今後水害などに備えて、ひとつ持っておくと良いかもしれない。公式サイトから購入可能だ。

  • 国名:スペイン
  • 団体(企業)名:OneUp

9. インターネットいらずのソフトウェア開発キット

災害時にも。インターネットいらずのメッセージアプリ「Bridgefy」


サンフランシスコのスタートアップ企業Bridgefyは、インターネットがなくてもAndroidおよびiOSのモバイルアプリが使えるようになるソフトウェア開発キット(SDK)を配布している。これはインターネットの代わりにBluetoothを利用してデータ通信を可能にする技術で、既存のアプリに統合すれば、オフラインでもそのアプリが使えるようになる。

BridgefyはBluetoothで構築されたメッシュネットワークにより、街全体にいる人と繋がることが可能だ。半径100メートル以内にいる人とのメッセージのやり取りが迅速にでき、さらに離れた場所にいる人にも、Bridgefyユーザーが持つデバイスを経由することでメッセージを送ることができる。さらに詳しい情報は公式サイトから閲覧できる。

  • 国名:アメリカ
  • 団体(企業)名:Bridgefy

10. 持ち運べる携帯用カトラリー

使い捨てプラにさようなら。リサイクルCDから作られた携帯用カトラリー


デザイン会社Pentatonicが開発した「Pebble」は、ナイフ、フォーク、スプーン、箸、ストローが入ったコンパクトな携帯用カトラリーセットだ。この製品の素材のプラスチックは廃棄されたCDや食品パッケージから作られている。さらに、使い終わったら同社が買い取り、捨てずにまた次の制作の資源として活用されるため、最後まで環境に優しい製品だ。ケースには鞄に付けられるクリップも付いていており軽量なので、持ち運びもしやすい。普段使いにはもちろん、これひとつ持っておけば災害時のカトラリーに困ることは無さそうだ。こちらも公式サイトから購入可能。

  • 国名:ドイツ
  • 団体(企業)名:Pentatonic

11. 洗わずに長持ちする下着

1か月間洗わなくても大丈夫!?銀が入ったサステナブルな下着


災害時には、満足に洗濯をできない事もあるかもしれない。デンマークのアパレル会社Organic Basicsは、環境に優しい素材を用いた長持ちのする下着「SilverTech」を開発した。この下着は100%リサイクルの素材でできていることに加え、銀のコーティングを行っているため99.9%のバクテリアや匂いをなくすことができる。技術的側面から見れば1週間以上洗わずに着続けることができ、人によっては1か月間洗わなくても平気だという。

男性用のボクサーパンツ2枚セットが約7,000円、女性用のショーツ2枚セットが約6,000円で公式サイトから購入可能だ。

  • 国名:デンマーク
  • 団体(企業)名:Organic Basics

まとめ

いかがだっただろうか?度重なる異常気象や自然災害に見舞われるたび、私たちは今後の環境に配慮した生活や生産消費の必要性を考えさせられる。

地域のハザードマップを確認したり、家族との連絡の手段を確認しておくなどの対策もして、もしものときに備えたい。

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