Less is more。スウェーデン生まれの、水を足すだけで使える粉末ハンドソープ「Forgo」

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手洗いの重要性が改めて確認されるなか、ハンドソープのパッケージが与える影響について、考えたことはあるだろうか。アメリカの消費者調査によると、80%以上が選択肢があれば、使い捨てではないパッケージの製品を購入すると答え、65%が海洋プラスチック問題を非常に懸念しているという。

近頃はハンドソープに限らずシャンプーやトリートメントなどの詰め替え用パックも販売されているが、そのほとんどはソフトパッケージで少量ながらプラスチックごみを出す。また、液状の製品は工場から大量に運ばれるときに多くの燃料を消費することも問題視されている。

そこで、スウェーデン・ストックホルムのデザインスタジオForm Us With Loveは、“最小限”をテーマにしたハンドソープ「Forgo」を開発した。商品を購入すると、小さな紙の封筒だけが届き、中には粉末状の石鹸が入っている。これを普段使っているボトルに入れ、水と混ぜたらハンドソープの完成だ。

Forgo

©2020 FORGO AB

250mlのボトルを充たすのに必要な石鹸粉末は、わずかに12g。その容量の大半が水だ、ということにForm Us With Love社は目を付けた。必要最低限の包装で粉の状態のまま届けることで、毎回プラスチックを捨てることがなくなり、かつ大幅な軽量化にも成功。輸送にかかる燃料を節約するので、自ずとCO2も削減することができる。

当プロジェクトを率いるアロン・リベルマン氏は「使用している材料はすべて、80年代からあるものです。消費者の心の準備ができていなかったことを除けば、40年前にこれが不可能だった理由はありません。われわれのアイデアは、消臭剤や歯磨き粉、シャンプー、洗顔料など、あらゆるものに適用できるでしょう」と述べる。他社が追随することについても、業界でこのような変化が起こるのは喜ばしいことだとし、歓迎する姿勢を見せた。

Form Us With Love社は、クラウドファンディングプラットフォームKickstarter上で最初の注文を受け付けており、今後商品ラインナップを増やしていくという。

日本でも、固形の石鹸は昔からある。しかし第二次世界大戦後にプラスチックボトルが普及して液体石鹸が主流となり、現在では市場の70%以上を占めているという。昔ながらの知恵をいかし、紙と粉末だけ用意するというアイデアに立ち返ったハンドソープForgo。イノベーションを起こすのに重要なのは、そんなシンプルな発想の転換かもしれない。

【参照サイト】Forgo